唾液からのがん早期診断技術の開発

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プログラム

第1部. 唾液によるがん診断の現状と課題

(2017年4月5日 10:30〜12:00)

 唾液には、①侵襲性がない、②採取に場所を問わない、③複数回採取可能であること、④経時的検討に向いている、⑤臨床でも応用できる、という特徴があるため唾液を用いた検査・診断に注目が集まっている。血液の代わりに唾液で疾患の検査や診断が可能となれば、検査医療にイノベーションをもたらす可能性が高い。また、がんは極めて身近な疾患であり、2人に1人ががんで死亡する時代が目前に迫っている。医療費拡大の抑制のためにも早期診断が重要であり、がんの検査も、何時でも気軽にできる唾液を用い、ヘルスモニタリングできるようになることは、今後の新しい健康産業の課題と思われる。  本講演では、唾液によるがん診断の現状と課題について紹介し、今後の展望を考察した

  1. 唾液・唾液腺の基礎知識
    1. 唾液腺の解剖学・組織学
    2. 唾液腺の生理学・生化学
  2. がんの概要
    1. がんの発生要因
    2. がん統計
    3. がんの検査・診断方法
  3. 唾液検査の現状と問題点
  4. 唾液を用いたがん診断の最近の動向
  5. 唾液検査の臨床応用の課題と展望

第2部. 唾液エクソソームからの診断情報の取得

(2017年4月5日 13:00〜14:45)

 エクソソームとは細胞から放出される小さな小胞 (脂質二重膜に包まれた粒子) の集団を意味し、しばしば細胞外分泌小胞とも呼ばれる。エクソソームにはそれを放出した親細胞由来の生体高分子 (タンパク質や核酸) が含まれていることから、体液中のエクソソームを分離・解析して診断情報を引き出そうという試みが、現在さかんにおこなわれている。  ここでは、特に侵襲性が低い、唾液からのエクソソーム回収法と、その解析方法について説明する。

  1. エクソソームとは
    1. エクソソームの定義
    2. エクソソームの生物学的役割
    3. エクソソームの分離・定量法
  2. エクソソーム診断法の開発の現状について
    1. エクソソームから引き出せる診断情報の種類
    2. いろいろなエクソソーム診断装置
  3. 液性診断の中でのエクソソーム
    1. ゲノム時代のがん診断
    2. 液性診断の中でのエクソソーム診断の位置づけ
  4. 広がるエクソソームの可能性
    1. エクソソームと再生医療
    2. エクソソーム治療の可能性

第3部. 検査技術に関する特許戦略と訴訟対策 ~唾液検査を中心に~

(2017年4月5日 15:00〜16:30)

 近年、特許の重要性が高まる中、研究開発戦略における特許の役割が重視されるようになってきました。そのため、どのような特許を取得し、それをどのように活用するかが重要な課題です。また、近年、特許訴訟が増加する傾向にあり、訴訟対策も重要な懸案事項です。  本講演では、このような現状について具体的に説明し、唾液検査を中心とする検査技術の分野における、今後の対応策について解説します。

  1. 検査技術に関する特許の動向
    1. 特許出願の最近の傾向 (唾液検査を中心に)
    2. 特許出願が多いのは、どのような技術か
    3. 特許マップの活用方法
  2. 特許を視野に入れた研究開発
    1. 特許出願のメリット
    2. 特許をどのように研究開発に活かすべきか
    3. 最近の成功事例 (検査技術を中心に)
  3. どのような特許を取得すべきか
    1. 特許を受けるための要件 (唾液検査を中心に)
    2. 強い特許とは、どのような特許か
    3. 特許出願の留意点 (検査技術を中心に)
  4. 特許をどのように活用すべきか
    1. 自社内で特許を活用する方法
    2. 他社と特許ライセンスを行う方法
    3. 特許活用の留意点 (検査技術を中心に)
  5. 特許訴訟を訴えられたときの対応
    1. 特許訴訟の最近の傾向
    2. 訴えられたら、まず何をすべきか
    3. 特許訴訟の留意点 (検査技術を中心に)

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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