(2017年4月25日 10:00〜11:40)
セルロースナノファイバーの構造から始まって、製造、改質、複合化、物性と全プロセスについて話します。分析技術や理論的解析も含めて、評価についても紹介します。基礎から応用まで、総覧できる内容になっています。
(2017年4月25日 12:20〜14:00)
最近、注目されているセルロースナノファイバーについて、セルロースとなじみの良いカチオン化処理、そして数年前から開発している疎水化処理まで、これまで実施した結果を解説します。セルロースナノファイバーの樹脂強化のポテンシャルを知っていただく機会とします。また弊所参画プロジェクトで得られた最近の公表データを紹介します。
(2017年4月25日 14:15〜15:45)
次世代のバイオマス素材として注目されているセルロースナノファイバーは、ゴム用補強剤としての応用が期待されています。本講演では、セルロースナノファイバーやゴムについての基本的な内容について解説した後、セルロースナノファイバー強化ゴム材料の作製方法や特徴について概説し、この複合材料のスポンジゴムへの応用やゴム製品への用途展開について紹介します。
(2017年4月25日 16:00〜17:10)
木材から直接製造するリグノセルロースナノファイバーの製法とその特性についての説明と、製造したセルロースナノファイバーを疎水化し樹脂に混練する手法や実施している様々な用途研究を実例を交えながら紹介します。
(2017年4月25日 10:00〜11:40)
近年、数多くの成果が報告され、天然由来の高強度繊維として多くの注目を集めているナノセルロース・ナノキチンについての基礎的な性質・物性などを学ぶことができます。 ナノセルロース・ナノキチンを分散系として扱う際に極めて重要な、コロイド系分散のメカニズム、特に荷電基の反発による静電安定化と高分子の吸着・結合による立体安定化についての基礎的な知見を学びます。 静電安定化・立体安定化をナノセルロースやナノキチンに適用した具体的な事例について学ぶことができます。 ナノセルロース・ナノキチンの応用例、とりわけ近年注目を集めているナノフィラーとしての応用例について紹介します。
(2017年4月25日 12:30〜14:10)
セルロースナノファイバー (CeNF) は、高強度、高弾性率、低熱膨張性など優れた特性を有することが知られている。また太さが5~100nm程度、長さが数~数十μmと非常に細く、アスペクト比が大きい繊維である。このためCeNFは複合体の優れたフィラーとして期待される。しかしCeNFの自己凝集性の強さから、乾燥時や貧溶媒中で凝集してしまう傾向にある。そのため複合体中にCeNFを分散させることが困難であり、期待される補強効果を得ることが難しい。 そこで我々はCeNFを核材とした高分子の希薄溶液からの結晶化を利用して、CeNF表面を高分子結晶で被覆したナノ複合繊維 (NCF) を作製する方法を確立した。NCFはCeNFのまわりを高分子結晶が覆うことでCeNFの自己凝集性の抑制、表面の凹凸による添加効果の増大が期待されている。本講演ではNCFの作製法や構造の特徴および作製したNCFを用いた複合体フィルムへの応用についても論述する。
(2017年4月25日 14:25〜15:35)
現在では、セルロースナノファイバー調整の画期的な前処理方法として知られているTEMPO酸化について、基本的なメカニズムから解説する。後半はTEMPO酸化セルロースナノファイバーの応用検討例としてバリア材および包装材料としての利用について述べる。
(2017年4月25日 15:50〜17:00)
近年、低環境負荷、軽量化目的としてCNFを樹脂補強材として用いたCNF複合材料の開発が活発に進行している。 CNFを樹脂補強材として使用した場合、樹脂中でのCNFの凝集は複合材の物性発現に大きく影響を与える。このため、CNF複合材料の開発に際してはCNFの分散状態を評価することが非常に重要になる。 本講演ではナノレベルの材料であるCNFについて最も効果的であると考えられる透過型電子顕微鏡 (TEM) を用いたCNF評価法について分析事例をまじえて解説する。