本セミナーでは、日本・欧米における医薬品包装のトレンドや市場動向から法規制までを幅広く解説いたします。
医薬品包装材料としてはプラスチックとゴム、ガラスが主に使用され、日欧米共に薬局方により試験法と規格を規定している。国際調和会議 (ICH) では容器包装は殆どテーマにならず、日欧米間には多くの相違点が見られる。日本は2016年4月の改正により製剤包装通則が規定されたが、具体的規格は水性注射剤容器とゴム栓のみであり、樹脂の定義と規格、及び使用できる添加剤の規定は無く、欧米と比較して課題が多いのが現状である。 米国は2016年5月の改正によりプラスチックの規定がより詳細となり、新たに容器から移行する成分の規定も制定された。 医薬品は今後日本の有望産業として期待されているが、企業としては法規制の現状と産業界の対応を充分知った上で必要な試験を選択し、国内外の顧客への適切な品質保証が必要である。 本講では医薬品への影響も大きい食品包装用樹脂の制度化に関する国の審議状況、包装材料に含まれる化学物質と健康影響要因、リスク評価の考え方と企業としてのリスク管理の進め方に関しても、事例を交えて紹介する。