白色LEDの高出力化と一般照明への展開に伴い、高い耐熱性、発光効率を有する無機蛍光体への期待が高まっている。
本講演では、蛍光体変換型白色LEDに用いられる代表的な希土類蛍光体、セラミック蛍光体について、固体と発光中心の電子準位、発光機構、発光波長、効率の支配因子と特性評価法について解説する。
- 固体照明と白色LED
- 白色LEDの種類
- 蛍光体変換型LEDと希土類蛍光体
- 希土類ドープ蛍光体材料における光学遷移
- 元素の周期律と電子軌道
- 4f,5d電子軌道の特徴
- f-d電子遷移とその応用
- 輻射、無輻射遷移と内部量子効率、蛍光寿命
- 蛍光体量子収率とLED光源効率
- Ce (III) ガーネット蛍光体
- Ce3+の電子準位とガーネット結晶ホスト
- 高出力化に向けたセラミック蛍光体
- 発光効率の温度消光とその原因
- Eu (II) 蛍光体
- Eu2+の電子準位と結晶場分裂、波長シフト
- BOSE系 (ケイ酸塩) 蛍光体
- 結晶化ガラス蛍光体
- 還元焼成条件とメスバウアー分光法によるEuの価数評価
- 色覚のメカニズムと色度座標
- ヤングーヘルムホルツの3色説と等色実験
- 三刺激値とXYZ表色系
- 色度座標と相関色温度
- 積分球測定の実際
- 全光束測定の重要性
- 誤差の原因と留意点
- 自己吸収補正とは?
- 蛍光体の量子収率の求め方