(2017年3月29日 10:30〜12:10)
自動車の電子化が急速に進み、車内の電気・電子機器や配線が複雑となり、また自動車を取り巻く電波環境によって電磁干渉による妨害が起きやすい状況である。 自動車の安全走行維持のため厳しいEMC試験が要求されている。このような背景から自動車EMC規格の規制と車載機器EMC試験を説明する。
(2017年3月29日 12:50〜14:35)
波長が数メータから数ミリメータまでの範囲 (マイクロ波・ミリ波あるいはギガヘルツ波) のいわゆるギガヘルツ帯の電磁波 (電波) を用いるであろう自動車の自動運転システムにおける電波相互干渉による誤動作等の対策の一つとして不要電波除去のための電磁波吸収体の設置がある。 電磁波吸収体の設計には電磁波 と相互作用する材料の性質あるいは複数の材料よりなる場合にはその構造も重要な要素となる。 本講座は、ギガヘルツ電磁波における材料と電磁波の相互作用に関して、その応用を念頭に置いている。相互作用の結果として、材料の種類、形状等に関係した特徴のある反射・透過・吸収特性を示す。その部分を材料が有する誘電率・透磁率等の固有の性質等を用いて分かりやすい図・数式を用いて講義を行う。 電磁波吸収体の実用化のためには、様々な周波数に即時に対応可能であることや、生産時の製品のばらつきに対応するために広帯域な吸収が可能であることが重要であり、対応技術を示す。 必要な基礎知識は講義の際にできる限り説明を行う。電波の応用範囲は極め て広いが、学際分野でもあるために、取り組みにくいテーマでもある。その壁を できるだけ乗り越えやすくするために、本質部分を分かりやすく講義し、できるだけ多くの受講者の役に立つ講座としたい。
(自動車衝突防止レーダモジュール筐体内不要結合の抑制等)
(2017年3月29日 14:50〜16:30)
従来のノイズ抑制シート等の電磁波吸収ゴムシートは、EMC対策として使用されてきたが、困ったときの絆創膏であった。 これでは、いつまでの対策部品であり、設計段階からの参入は困難である。そこで、電磁波吸収シートの設計と、EMC問題を設計段階から使用できるように高周波モジュール (自動車衝突防止レーダ) を例にとり、理論設計を行い、シートの設計部品化を行った。今後、当該シートの設計部品化を強く望む。