第1部 軽量スマート構造材料開発を指向したハイブリッド接合技術
(2017年3月30日 10:00〜11:30)
本講演では、電気的な機能を内包する有機・無機軽量構造材料を開発するために必要な材料複合化技術として、工業的に簡易な“低温・大気圧”で実行可能なハイブリッド接合技術を挙げ、要素技術や接合事例を紹介する。
異種材料への汎用性とプロセス簡易性を追求することにより、分野横断的な協業可能性が拓かれると期待される。
- 研究背景
- なぜいまハイブリッド「接合」なのか
- 電子実装分野と構造材料分野の融合:軽量&スマート構造材料
- 有機・無機ハイブリッド接合に必要なこと
- 先行研究例:何がボトルネックだったのか
- 低温大気圧ハイブリッド接合手法の紹介
- 光を利用した表面改質手法
- 表面改質事例:有機材料/貴金属の場合と金属・半導体の場合
- 接合事例
- 今後の課題:分野横断的な協業に向けて
- まとめ
第2部 異種材料の分子接合技術とそのメカニズム
(2017年3月30日 12:10〜13:40)
- 万能接合技術
- 万能接合技術の必要性
- 万能接合技術の原点
- 同一機能化の概念
- 材料の化学的及び力学的共有点
- 接合技術の簡素化
- 21世紀の物造と分子接合技術
- 分子接合技術の界面接合機構
- 表面は反応
- 界面反応
- 化学的及び力学的接合理論
- 分子接合技術の特徴
- 接着剤接合技術と分子接合技術の比較
- 分子接合における逆ジッパー界面反応
- 分子接合技術による線膨張係数の制御
- 分子接合技術における応力伝達
- 分子接合技術における熱移動
- 分子接合技術の展開
- 非流動体接合
- 樹脂のめっき技術
- 金属に対する樹脂の流動体分子接合
- 金属のインサート分子接合
- 塗装接合
- 接合保証
- 接合界面の解析
- 接合保証の可能性
第3部 レーザーを用いた金属/樹脂の接合技術
(2017年3月30日 13:50〜15:20)
DLAMPは金属/樹脂接合用に開発された金属表面処理技術です。
- レーザーによるドライプロセスであること
- 部分処理が可能であること
- 様々な金属への処理が可能であること
が特徴です。熱可塑性樹脂のみならず、ゴム、接着剤、金属等様々な材料において、アンカー効果による高い接合強度を実現します。
- 金属樹脂接合技術について
- レーザーを使用した接合技術について
- DLAMPについて
- 各種データのご紹介
- 接合特性について
- DLAMP適用例
- DLAMPの課題
- 出願特許
- 複合体の破壊画像
- 今後の展開
第4部 多孔構造を利用した異種材料の接合技術
(2017年3月30日 15:30〜17:00)
自動車、航空機、機械部品等で使用されている金属がポリマーや複合材料に代替され、強固で信頼できる異種材料接合の開発が課題となっている。
講演者は、共連続構造をもつ多孔材料であり、高い空隙率と表面自由エネルギーをあわせもつエポキシモノリスを用いた新規な異種材料接合法 (モノリス接合) を開発した。モノリス接合は、基材表面に塗布硬化するだけで多孔構造を形成でき、特殊な薬液や専用設備が不要であり、かつ被着体の種類や形態を問わないなどの多くの利点を持つため、様々な分野で応用が期待されている。
本講座では、これまで開発されてきた異種材料接合技術全般に関する各手法をまず紹介し、続いて講演者が開発したモノリスを用いる異種材料接合について詳しく解説する。
- 接着接合の基礎と応用
- 材料の軽量化・複合材料
- 異種材料接合の重要性
- 一般的な接合のメカニズム
- 金属材料の接合方式
- 樹脂材料の接合方式
- 接着接合の特徴
- 異種材料 (金属樹脂) 接合の概要
- アンカー効果
- 金属の表面処理
- 金属樹脂接合の実際:化学処理による金属表面改質法
- 金属樹脂接合の実際:レーザー処理による金属表面改質法
- 金属樹脂接合の実際:レーザー照射による直接接合
- 金属樹脂接合の実際:その他の接合
- 多孔 (モノリス) 構造の形成
- モノリスとは
- 無機 (シリカ) 系モノリスの応用例
- 有機 (エポキシ) 系モノリスの応用例
- エポキシモノリスの作製方法と接着への応用
- エポキシモノリスの多孔構造
- 多孔構造の制御
- モノリスによる金属樹脂接合
- 汎用樹脂とSUSの接合
- エンプラとSUSの接合
- その他金属と樹脂の接合
- 接合メカニズム
- 金属樹脂接合の高強度化
- モノリスシートの作成と接合への応用
- モノリスシートの作製方法
- モノリスシートの構造と物性
- モノリスシートを用いる接合の特徴
- モノリスシートと接着剤を併用する接合
- モノリスシートの異種材料接合への応用
- まとめ
- モノリス接合の特徴
- モノリス接合の応用展開と課題
- 異種材料接合の今後の課題