第1部. 体臭の発生と植物成分によるその抑制
(2017年3月23日 10:00〜12:00)
体臭の発生に関して要因別に解析し、それぞれの制御ポイントに対する植物成分の有用性に関して演者らの研究内容を中心に説明する。
- 発汗と体臭発生の基礎
- 皮膚の構造と発汗
- 汗の成分
- 体臭の発生とその制御ポイント
- 物理化学的な制汗と中和消臭
- 体臭中のビニルケトン類とクワ (桑白皮) 抽出物によるその制御
- 体臭中のビニルケトン類の発生と解析
- ビニルケトン類発生評価モデルのデザイン
- クワ (桑白皮) 抽出物のビニルケトン類抑制効果
- 皮膚常在菌によるイソ吉草酸発生とクララ抽出物によるその抑制
- イソ吉草酸発生評価モデルのデザイン
- クララ抽出物の抗菌作用とイソ吉草酸発生抑制
- クララ抽出物中の抗菌成分の解析
- 揮発性ステロイド類の臭気特性とキョウニン抽出物によるその制御
- 揮発性ステロイド類の臭気特性
- 微生物を介した揮発性ステロイド発生モデルのデザイン
- キョウニン抽出物の揮発性ステロイド抑制作用
- キョウニン抽出物中の有効成分の解析
- 殺菌後も継続する臭気発生と植物成分によるその抑制
- 殺菌後も継続発生する臭気の解析
- セルフリーの臭気発生モデルのデザイン
- セルフリー臭気発生系での植物成分の効果
第2部. 現代の臭気問題を考える – 病院・施設のにおいの現状と問題 -
(2017年3月23日 13:00〜14:30)
近年、悪臭苦情は産業型から都市生活型へ変化している。室内においては、高齢化の進行に伴い介護環境が注目されるようになり、介護環境特有のにおいの問題も取り上げられるようになってきた。
本セミナーでは、室内における臭気源を紹介し、嗅覚測定法の体験を通して臭気の測定・評価方法に関する基礎知識を解説するとともに、臭気対策を検討する際に必要な臭気の発生量、許容レベルを解説する。また、臭気の制御方法の考え方を解説し、実際の現場で対策を施した場合の効果に関する調査結果を基に、それぞれの脱臭効果と課題について紹介する。
- 生活環境のにおいに対する意識
- 日本建築学会臭気規準
- 室内の臭気対策
- 室内のにおいの評価
- 臭気発生量
- 基準臭気濃度
- 介護環境のにおいの特性と対策
第3部. 高機能ヘルスケア繊維「アレルキャッチャー」の介護分野への応用
(2017年3月23日 14:40〜16:00)
産学連携により誕生した高機能ヘルスケア繊維「アレルキャッチャー」のご紹介。生体内の解毒に関わる酵素と同様のメカニズムで悪臭物質を分解する消臭機能からスタートし、商品開発の中で様々な機能の発見があった。中でも、医療・介護現場では、ニオイの問題も根深くある一方で、アレルキャッチャーの機能を生かせる場面が多くあることに気付かされた。
本講演では、高機能ヘルスケア繊維の誕生と実際にどのように医療・介護現場で使われてきたかについてご説明致します。
- 消臭繊維「デオメタフィ」
- 消臭繊維の誕生と特長
- 消臭繊維を用いた製品
- ニオイのあるところにニーズあり
- 介護現場におけるニオイ
- ニオイの評価
- 高機能ヘルスケア繊維「アレルキャッチャー」
- 痒み鎮静繊維「アレルキャッチャーAD」
- メディカル分野での障壁
- 高機能繊維「アレルキャッチャー」
- 予防医療・予防介護…新たな展開へ
第4部. 化学吸着型消臭剤の性能評価と応用事例
(2017年3月23日 16:10〜17:30)
物理吸着型剤消臭剤の代表である活性炭は、吸着量や吸着速度に優れ、多種臭気を吸着することができるが、吸着対象が悪臭に限定できないことや吸着物質を固定化できず再放出するという欠点もある。一方、無機系化学吸着型消臭剤は一般的に、特定の官能基を持つ臭気成分しか吸着しないが、各臭気に対応した消臭剤を複合することで、消臭効果が高く、低濃度の臭気まで吸着し、再放出しない特長を持つ。また、外観も白色~淡色であることから、衣装性を損なわずに実使用効果を発現できるという特長もある。
本講演では、化学吸着型消臭剤とその応用例について解説します。
- 消臭について
- 臭気成分と消臭について
- 消臭剤の種類
- 無機系化学吸着型消臭剤の特長
- 消臭評価方法 (仮)
- ガス検知管による機器評価方法
- 嗅覚による官能評価方法
- 応用例 (仮)
- 加工方法① 塗布加工
- 加工方法② 練り込み加工
- 加工品の消臭効果
- 介護ポータブルトイレ用消臭シート
- 消臭マスク
- 消臭不織布
- その他
- 業界基準など
- 消臭剤の安全性など