第1部. 原価計算方式の算定法と資料作成法
(2017年3月17日 10:30〜13:00)
原価計算方式での薬価算定の実際と有効な薬価算定資料作成のポイントについて分かりやすく解説する。
また、各種費用計上や当局からの照会事項への対応の留意点にも言及する。
- 原価計算方式について
- 原価計算方式での薬価算定方法
- 原価計算方式に関するQ&A
- 使用される平均的な係数とその実際
- 最近の原価計算方式での薬価算定事例
- 原価計算方式での算定事例の増加とその理由
- 注目される算定事例とその説明
- 原価計算方式の見直しに関する中医協での議論
- 有効な原価計算資料作成のポイント
- 原価計算の基礎的知識
(計算単位、小分目欠、移転価格、製造経費、労務費、製造フローチャート、減価償却費、研究開発費、PMS費、販売費等)
- 提出すべき資料と要求されるデータ
- 費用計上及び費用積算の実際とその留意点
- 費用明細の様式作成に当たっての留意点
- 市場規模予測の実際とその留意点
- 営業利益率の加減算の評価視点
- 加算の妥当性を証明するための算定資料への記載方法のポイント
- 外国価格に関する当局の要求データと留意点
- 原価計算方式での薬価交渉戦略
- 過去の算定事例から見る原価計算での算定薬価の当局の値ごろ感
- 薬価交渉戦略のポイント
第2部. 2016年迄の薬価算定ケーススタディと近未来の希望薬価獲得戦略
(2017年3月17日 13:45〜16:30)
開示情報に基づき薬価算定事例を体系的に分けて、鍵となる要素などについて私見を述べます。薬価戦略は研究開発から承認前後までを含む。
最近の日本発創薬プロジェクトも事例にして薬価戦略を示唆提案します。 (2016年迄の実務経験、ナリッジ、ノウハウに基づき課題に応答)
事例は新医薬品の特徴特異性から2016年迄の中医協資料に基づき次のような事例をあげる
- ( A ) 原価方式、1st in Class, Unmet Medical Needs, 難病、その他分野、R&Dリスク高い
- ( B ) 原価方式、新投与経路、原薬同じでもDDS新剤型で価値創出、R&Dリスク相対的に低い
- ( C ) 類似薬効方式、Best in Class, 有用性加算、市場加算など、R&Dリスクは (A) より低い
追加事例として開示情報に基づく2016年大学発創薬段階品目の薬価戦略を含む事業化戦略 (リプロファイリング品目を含め、薬価を含む事業化戦略策定にヒント示唆を与える)
- 薬価戦略はどの段階から検討準備するのが好ましいか – R&D段階から薬価申請準備まで
- 患者の流れを含め治療にどう貢献するかは個別新医薬品ごとに大きくまたは微妙に異なる
- 研究開発段階では Target Product Profile (TPP) ? POCとリスクテイク、事業化・薬価戦略
- 原価方式ケースの研究開発、製造、その他コスト、投与患者数などと薬価の相関関係
- 希望薬価予測Assumptions変数の透明化、モデリング、予測の精度向上で間違い回避
- 予期される当局からの質問を予見し、補助資料に回答内容を事前に含める
- お値ごろ感って言われるが、実態は何だろうか – 予測算定の罠にはまらないように -
- 質疑応答