プロセス化学を極めるための結晶現象・晶析操作のコツと設計

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本セミナーでは、晶析操作の基礎から、結晶化現象の解析方法、結晶品質の作り込み戦略までを易しく解説いたします。

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プログラム

化成品の製造現場やラボ研究では、分離精製や粒子群製造の目的で「再沈」や「再結晶」と呼ばれる操作が行われている。ところが、その操作の少しの違いが、沈殿物である結晶粒子群の品質に影響を与え、生産性にも大きな影響を与えることがある。例えば、結晶純度、粒径分布、結晶形状、結晶多形に関わる問題である。実は、この結晶性物質に品質を作り込むプロセス化学の分野が「晶析技術」である。  そこで、このセミナーでは、「再沈」「再結晶」のプロセス化学と「晶析技術」の単位操作との接点にふれながら、結晶粒子群を作る操作の本質は何なのか、そしてどうやれば結晶品質を改善できるのかを解説する。さらに、最近様々な分野で話題になっている「連続フロー製造」についてもその概要を説明する。  普段合成を専門に研究している研究技術者には結晶作りの“コツ”について、そして普段から晶析技術に関わっている研究技術者には、結晶品質制御の“戦略”について伝授したい。

  1. プロセス化学と晶析単位操作との接点
    - 沈殿・再結晶と晶析との接点を探る -
    1. プロセス化学で遭遇するトラブル事例
    2. 沈殿・再結晶と晶析テクノロジーとの接点
    3. 精製+結晶粒子群=晶析の本質
  2. 晶析装置内の現象解析とその速度論
    - 現場で役立つ結晶化現象を理解する -
    1. 晶析操作の本質とは何か
    2. 結晶化の推進力と固液平衡
    3. 核発生速度と成長速度論
    4. 演習で理解する晶析現象
  3. 結晶品質の測定法
    - マニュアルにない実践的使い方とコツ -
    1. 熱分析データを読み取るコツ
      1. DSC (示差走査熱量計) でわかること
      2. DSC測定データの解釈とその応用
    2. X線分析データを読み取るコツ
      1. XRD (粉末X線回折) 測定データの意味
      2. XRDデータと結晶形態・結晶子径との関連性
  4. 結晶品質の実践的な制御法
    - 結晶品質の問題解決アプローチを理解する -
    1. 結晶品質を安定させたい (結晶多形)
      1. 結晶多形とは
      2. 結晶多形制御の戦略
    2. 結晶の形を変えたい (結晶形態)
      1. 結晶形態に及ぼす操作因子とは
      2. 結晶形態制御の戦略
    3. 粒径分布を改善したい (CSD)
    4. 結晶純度を改善したい (純度)
    5. オイルアウトを回避したい
    6. 結晶粒子群の連続製造
      1. 連続晶析装置の考え方
      2. 連続フロー製造への展開
    7. 演習で理解する結晶品質の制御
  5. 晶析操作の設計法の戦略と実践
    - 具体的品質作り込みポイント -
    1. 晶析操作設計の留意点 – 冷却晶析や非 (貧) 溶媒添加法 -
    2. 反応を伴う晶析操作の実際
    3. 晶析と撹拌との関係
    4. 晶析のスケールアップに関わる最近トレンド
  6. 最新トピックス紹介
    - 最先端研究からみる品質制御のヒント -
    1. 回分から連続フロー製造への展開
    2. オンラインセンサー利用技術
  7. まとめ

会場

連合会館
101-0062 東京都 千代田区 神田駿河台三丁目2-11
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