2017年2月21日「探索段階を含む非GLP試験の信頼性基準適用と効率的実施」
QC;Quality Controlを原点としQA;Quality Assurance (質の保証) で整う『信頼性基準』とは、創薬研究で守るべきベースラインであり、企業研究者の最小限度の約束事かもしれません。本講座で、『信頼性基準』を正確に理解していただき、医療に寄り添った効率的な情報提供を目指してほしいものです。
最初に課題を抽出して問題意識を持ち、講習をはさみ、最後に課題解決のディスカッションに臨みましょう。講習では非GLP 試験の効率的な実施の考え方を紹介します。ただし「試験から得られた結果」に本質的な信頼性があるのは当然です。「効率的な」とは、科学的に考えていかに無駄を省くか、必要十分な信頼性とはどうかを示したい。
- 非GLP 試験に求められる試験の質の考え方
- 非GLP 試験における基本的な試験の質
- 企業の研究体制と試験の質の保証
- 研究現場での試験の効率的な質の保証
- 探索試験と信頼性基準試験の分類と実施
- 探索段階の試験の課題
- 信頼性基準試験と実施のタイミング
- 治験薬概要書と新薬申請資料の理解と対応
- 非GLP試験の効率的実施
- 臨床移行に向けて探索試験の効率的実施
- 探索試験から信頼性基準試験への効率的な置き換え
- 信頼性基準の国内試験と、海外試験の混在
- 新薬の価値形成における信頼性基準の課題
- 国内規制的な観点からみた信頼性基準の理解と書面調査対応
- 新薬の価値を形成する信頼性基準の理解
- 国内規制の信頼性基準と海外データの効率的な利用
2017年2月22日「非GLP試験における信頼性確保」
「申請資料の信頼性の基準」が施行されて19年を経過し、非GLP試験については、試験の質が向上し、医薬品の承認申請資料に対する適合性書面調査においても照会事項が見られなくなってきました。その一方で、試験の信頼性確保についてはどこまでやれば良いのか、現在のシステムは過剰ではないのか、悩まれている施設は多いと思われます。講座では計画書・報告書の作成や記録の残し方を中心にして、信頼性を確保するために必須の事項は何かについて皆さんとともに考えたいと思います。
- 第1部:はじめに
- 第2部:医薬品の申請資料に係る法規制とその背景
- 規制制定の背景
- データの偽造・捏造/薬害
- 安全対策・審査体制の強化
- 医薬品の法規制
- 医薬品医療機器等法 (薬機法)
- 申請資料の信頼性の基準
- 第3部:非GLP試験の信頼性確保と留意点
- 手引きと試験実施上の留意点 (薬理試験のケース)
- 効力を裏付ける試験の信頼性確保のための手引き (JPMA/JSQA.1999.1.7.)
- 試験を実施する際の留意点
- 試験の実施体制
- 試験計画書
- 計画書作成・変更時の問題点と対策
- 計画書の記載項目 (恣意性を排除するため、計画段階から明記すべき項目)
- 計画書の書式、計画の変更
- 試験の記録:操作の記録、結果の記録、管理の記録
- 記録 (記録の取り方、ワークシート、データの不採用、データチェック、ファイリング) の問題点と対策
- 生データの定義、記録の要件、記載事項と変更
- 試験報告書
- 報告書作成時の問題点と対策
- 報告書の記載項目
- 第三者による整合性確認のポイント
- 被験物質等
- 動物、細胞、生体試料等
- 機器
- 資料保存
- CMC・薬物動態試験
- 第4部:最後に
ご参加の皆さまへ
このセミナーでは、より有意義なセミナーにさせていただくため、皆さまから、①現場でのお困りの事例や、②判断がつかずお悩みの事例、または、③社内で判断に困っておられる事例などを募集いたします。
ご経験豊富な講師からアドバイスや、皆さまとのディスカッションを通して、信頼性保証の在り方を見直す機会にしたいと考えております。