(2017年2月22日 10:00〜11:30)
近代的生活に「電力」は必須です。パワーデバイスはこの「電力」を制御する半導体部品です。しかし、パワーデバイスは発熱するため、熱応力等により不良を発生する危惧を抱えています。今後、パワーデバイスは大幅に市場が拡大すると期待されています。この実現には、パッケージの信頼性を一段と高い水準に引き上げることが必要です。 自動車自動運転や日常製品のインターネット制御 (IoT) 等で、発熱原因の不良を起こさないことが必須条件となります。このため、熱応力を大幅に低減する新規基板 (SiC等) の実用化が進んでいます。 今回、パワーデバイスの封止材料に関して、開発状況、現状の課題とその対策について解説します。
(2017年2月22日 11:40〜13:10)
エポキシ複合材料の高熱伝導化の難しさに始まり、どの様にしたら少ないフィラー充填率で高熱伝導化が得られるかを説明し、その一つの手法として有効であるフィラー電場配向制御技術、ならびに熱伝導性および絶縁性を中心にその効果について解説する。 また、ナノコンポジット技術の適用および導電性フィラーへのナノアルミナコーティング効果について解説する。
(2017年2月22日 13:50〜15:20)
SiCやGaNを用いたパワー半導体デバイスは、 200℃以上の高温動作が可能となります。高温動作は、冷却器の簡素化や、短時間大電流対応など、システム全体のメリットがあります。それらを実現するには、デバイスの実装技術、とりわけ接合技術が重要で、熱特性、電気特性に加え、温度変化に対する信頼性が必要です。 接合技術は、Agナノ系、合金系など、さまざまな技術が研究されていますが、低コストを狙ったCuナノ系も候補の1つと思われます。そこで、Cuナノ粒子接合を中心として、パワーサイクル信頼性などについて説明します。 パワーデバイスの接合技術の信頼性評価を中心に説明します。信頼性評価の方法そのものも、検討されている状況で、これから変わっていく可能性も高いと思います。しかし、「何かがなければ、やれない」といった受身な姿勢では、技術は進化しません。ないのであれば、たとえ専門外であっても、先に自分がやってみようといったチャレンジ精神で技術開発に臨まれることを推奨します。 本日ご説明する内容は、そのような取り組みから得られたものです。
(2017年2月22日 15:30〜17:00)
パワー半導体モジュールのパッケージの信頼性、放熱設計に必要な考え、シミュレーション技術の活用点について述べる。 また、ワイドバンドギャップ (WBG) デバイスを搭載するパッケージの考え方に関しても触れる。