(2017年2月20日 10:00〜12:00)
近年、PCの性能向上にともなう汎用数値流体解析 (CFD) の利用促進、ヒートパイプやシートシンクなど伝熱機器の高性能化、接触熱抵抗低減材料 (TIM: Thermal Interface Material) や多層プリント基板など冷却に利用できる材料の高熱伝導率化など、機器の放熱効率を向上させるための技術はたゆまなく進歩している。そのため、機器の放熱設計においては、使用材料の熱伝導率や熱抵抗 (=1/熱コンダクタンス) を温度や接触圧力などの使用条件に即して測定することが必要になってきている。 本セミナーでは測定原理が簡単で定常温度データを使用する定常法をとりあげる。まず、厚さ方向の熱伝導率測定法として、熱コンダクタンス (=熱伝導率/厚さ) が10~100000W/m2・Kの範囲で測定実績がある”カートリッジ方式定常比較法“による測定法について説明し、測定例として TIM (Thermal Interface Material) であるシリコーンゲル、熱コンダクタンスが小さい材料である樹脂やモータコイルなどの複合材料、および表面にアルミ箔で覆った断熱材の例を紹介する。 また、面内方向の熱伝導率測定法として、ヒーターと熱電対あるは赤外線カメラなどの温度測定機器があれば熱伝導率が簡単に測定できる“直線フィン温度分布フィッテイング法”について説明し、グラファイトシートやプリント基板での例を紹介する。
(2017年2月20日 15:15〜16:45)
将来に向けた二酸化炭素排出の抜本的な削減には未利用熱エネルギーの有効利用が重要である。熱エネルギーの高効率な貯蔵技術として化学蓄熱に将来の可能性がある。 本講座では化学蓄熱技術について原理から応用事例までの最新情報を解説する。とくに化学蓄熱材料の熱伝熱度向上は化学蓄熱装置の性能向上の鍵となるポイントである。その熱伝導度向上技術とその効果を中心にして最 新の開発動向と将来展望を示す。
(2017年2月20日 15:00〜17:00)