再生医療等製品開発は医療関連企業にとって、重要テーマの一つであるが、世界中でビジネスとして成功している例は非常に少ない。 再生医療等はどうしても高額医療となり、高額医療製品の価格への厚生労働省の対応は企業にとって好ましいものではない。即ち、厚生労働省により決められる製品価格が不確実性を含んでいるが故に、再生医療等の市場予測、事業性の評価は現段階では非常に難しいということになる。つまり、再生医療等製品に関しては今までの様なビジネスモデルが通用しないことから、新たなビジネスモデルを作らなければならないという結論になる。 今のところ、再生医療等のビジネスの成功モデルは無いに等しいので、欧米先進国の新薬研究開発モデルをキャッチアップするという、日本の製薬企業が行ってきた研究開発手法は使えない。即ちフロント・ランナー型研究開発が必要となり、安全性、有効性の考え方、臨床試験への臨み方、再生医療等製品の価格決定、販売戦略等を根本的に見直す必要がある。 そこで、今回のセミナーではフロント・ランナー型研究開発とはどの様なものを指し、フロント・ランナー型研究開発を具体的にどの様に進めるべきかについて提案する形で話を進める。