不確実性が高い状況下での医薬品売上予測のコツ

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プログラム

第1部. 開発早期段階での売上予測

(2017年2月10日 10:30〜11:30)

 早期開発品 (Ph.1~Ph.2) の売上予測は、企業の事業計画に対する影響は云うまでも無く、開発戦略や上市戦略を見据えて様々な対応を検討する機会を提供するという点で重要な意味を持つ。  一方、未知な製品プロファイルや市場動向を巡る将来予測の限界が故に、多くの困難や不確実性を伴う。本講義ではこれらを踏まえ、ロジックを重んじた予測の基本プロセスとアプローチについて経験を踏まえて解説させて頂きます。

  1. 開発品の売上予測の意義
    1. 予測業務の本質が及ぼす影響の重要性の共有
    2. 不確実性に由来する予測の困難性と限界
  2. 予測の基本プロセスとアプローチ
    1. 売上予測の基本構造
    2. 患者数の推計と市場の予測
    3. Unmet Needsの洗い出しを含む市場機会の見極め
    4. 製品ポジショニングとSoB (Source of Business) を追究することの意義
  3. 各段階でのジャッジメントに役立つ情報源
    1. 各種二次情報の活用とCase Studyの奨励
    2. KOLを含む専門家からのインプット
    3. PMR (Primary Market Research) の活用
  4. 仕上げとしての予測シミュレーション
    1. 想定事項の検討
    2. テンプレート例
    3. 予測の本質
  5. その他

第2部. 中長期の売上予測

(2017年2月10日 11:45〜13:15)

 市場の状態やライフサイクル (LC) は製品力に影響する。導入期・成長期では、製品価値最大化のために、上市後のできる限り早期に、高いピーク売上を達成させられるような戦略を展開する。そのために積極的に販売投資を行い、売上とシェア拡大を目指す。 成熟期に入った段階では、売上の維持に尽力する。それほど投資がかからないため、投資の回収を終え、利益率の増大が始まる。衰退期では、競合にその地位を譲り、穏やかに市場からの撤退を開始する。  売上予測を算出する際には、製品力をいかに高めるかが盛り込まれた製品戦略を展開した場合の売上予測額とする。すなわち、当該領域の顧客の処方動機を調査し、処方動機に合致した価値を自社製品で提供できるようになっていること、訴求するディテール メッセージは、得られる価値を顧客が具体的に想像できる内容とする。  また、SWOT分析を行い、適切なターゲットセグメントで競合品に打ち勝つ戦略を展開した場合の売上額を予測する。自社品の弱みを気にせず、強みを拡充できるセグメントをターゲットセグメントとして、そのセグメントに自社品の有する価値を具体的なメッセージで提供する。  そして、そのターゲットセグメントにおいて、競合品との局地戦に確実に勝つ戦略を展開する。 売上予測法にはいろいろな方法があるが、複数の予測法で計算した結果が同じになれば、経営層の納得が得られるはずである。  本セッションでは、売上予測を算出する新しいアプローチを紹介する。《販売額=製品力×販売難易度×販売力》から、獲得予想シェアを計算する手法を具体的に解説する。

  1. 製品力に影響する因子
  2. 製品力をいかに高めるかが盛り込まれた製品戦略を展開した場合の売上予測であることが重要
  3. 自社品の弱みを気にせず、強みを拡充できるセグメントをターゲットセグメントとして、そのターゲットセグメントにおいて競合品との局地戦に確実に勝った場合の売上予測とする
  4. 《販売額=製品力×販売難易度×販売力》から、獲得予想シェアを計算する手法の紹介

第3部. ジェネリック医薬品上市後の売上予測/先行医薬品がない市場での売上予測

(2017年2月10日 14:00〜15:30)

 現在の後発品数量シェアは、全国平均で57%程度と予測されるが、政府は、2018年〜2020年度末までに、後発品が販売されている薬剤について、後発品の数量シェアを80%以上にしたいと考えている。中低分子医薬品では、国のGE推進施策に従って、一定割合はジェネリック (AG+GE) に切り替わるのは阻止できない。その切り替わりはAGの上市から始まり、GEの上市後1年で一定割合に達し、その後は緩やかに下降する。  GE上市1年後の先発品の処方シェアは、2016年で44%、2018年で30 – 35%、2020年で20 – 25%と予測される。 従って、事業戦略としては、AGをGEよりも先行発売させて、トータルの利益を確保することが重要となる。  高分子バイオ医薬品では、バイオシミラー (バイオ後続品) は、低分子化合物の後発医薬品とは異なり、高次構造が複雑で同一性を示せないので、国内で承認を得るには品質 (特性解析、製造方法、規格試験、安定性) や非臨床試験に加え、基本的に臨床試験で免疫原性や、先行品との同等性・同質性などを確認する必要がある。つまり、低分子化合物の後発医薬品よりもはるかに、承認を得るためのハードルが高い。  低分子化合物の後発医薬品と比べ、バイオシミラーの開発では臨床試験などに多額の投資を要するので、ただでさえ、低分子化合物の後発医薬品よりもリスクが高いのに、さらにオーソライズド・バイオシミラーが出てくるとなれば、投資を回収できる見込みが下がることは明確であるため、オーソライズドバイオシミラーは、他のバイオシミラーの開発を阻止するのに有効である。  これらの状況を踏まえて、国のGE推進施策がある以上、バイオ後続品の上市を阻止することはできないが、オーソライズドバイオシミラーを販売することで、先発メーカーの利益を最大化することが可能と考える。 これらの状況を踏まえて、ジェネリック医薬品上市後の売上予測について解説する。  先行品がない市場にファーストインクタスで上市する場合、当該薬剤の上市により、治療方針の変更などで顕在化するアンメットメディカルニーズを正しく予測することが重要である。  アンメットメディカルニーズは、『まだ満たされていない医療ニーズ』 および 『まだ有効な治療方法がない医療ニーズ』を意味する。 『まだ満たされていない医療ニーズ』 は、医師や患者調査などから抽出することが、比較的容易である。 しかし、『まだ有効な治療方法がない医療ニーズ』は、未知の内容なので、調査結果から読み解くことは困難である。  将来のアンメットニーズを最適に予測することが重要だが、過去と現在の市場データからその予測は容易ではない。マーケティング調査 (過去と現在の市場データ) では、過去と現在を観れたとしても、そして過去の同効薬剤を参照して売上予測を算出することはできるが、過去に存在しない新たなニーズ (アンメットニーズ) の顕在化に伴う市場の変化を見出すことができない。  ファーストインクラスの医薬品のピーク時獲得シェアの算出方法を具体的に解説する。

  1. ファーストインクラスの医薬品のマーケティングリサーチにおける留意点
  2. アンメットメディカルニーズに関する考え方
  3. ファーストインクラスの医薬品のピーク時獲得シェアの算出法の紹介 (具体的な事例を用いた解説)

第4部. 市場データが不足している場合の売上予測

(2017年2月10日 15:45〜17:15)

 医療用の医薬品市場はセカンダリーデータが充実しておりかなり正確な予測ができて当然という環境である。  しかしながら、セカンダリーデータが充実しているのは既存品で市場が成熟している市場である。  ニッチな市場、新たな作用機序をもった薬剤の市場等の売上予測においては十分なデータがあるケースは少ない。  生活習慣病治療薬などの一般的な売上予測の手法と十分なデータが得られない薬剤の売上予測の手法の違いを紹介する。

  1. 市場データが充実している一般的な薬剤の売上予測
    1. 各種セカンダリーデータとその活用法
  2. 市場データが不足している場合の売上予測
    1. 活用可能なセカンダリーデータは?
    2. 不足を補う調査法は?
    3. 確度の高い売上予測を実践するには?

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