集電体の開発と活物質間界面との密着性向上技術

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プログラム

第1部 リチウムイオン二次電池における高導電性集電箔SDX®の開発と導電助剤量の電子抵抗低減への寄与

(2017年2月10日 10:30〜12:10)

 SDXは、AL箔に導電性カーボンと有機系バインダーを被覆した高導電性集電箔で、LIBの低抵抗化及び正極活物質とAL箔間の密着性改善により、その性能改善に貢献してきました。  そのLIBの抵抗はシンプルに電子抵抗とイオン抵抗に分けられます。さらに我々は独自に電子抵抗を活物質抵抗と界面抵抗に分けて、日置電機 株式会社 製の電極抵抗測定器により各々を分離して測定しました。  抵抗分離により、LIBにおけるSDXの抵抗低減のメカニズム解明を試み、そこから得られた知見を活かしたレシピ提案の一例をご紹介します。

  1. 高導電性集電箔「SDX®」の紹介
    1. SDXの構造・概要
    2. 正極における活物質抵抗と界面抵抗の分離
  2. 抵抗分離を用いたSDX®のLIBにおける抵抗低減メカニズムの検討
    1. 電極内に導電助剤の偏在がある電極の解析 (偏在度合いの可視化及び定量化、抵抗分離)
  3. LIBにおけるSDXの特徴を活かしたレシピ提案
    1. 厚塗り正極によるセルトータルコストダウン

第2部 カーボンナノチューブの蓄電デバイス集電体への応用技術

(2017年2月10日 13:00〜14:40)

 カーボンナノチューブ (CNT) の製造技術の基礎と世界の現状を、工学的・実用的な視点から紹介。  最も量産性に優れる流動層法にて、純度99 wt%以上、長さ数100 μmの長尺数層CNTを半連続合成する独自技術を解説。  既存の炭素繊維や多層CNTと異なり、長尺・短径なCNTは強く相互作用し自立膜を形成、バインダ、導電材、集電体の機能を発現。  CNTスポンジ状自立膜をマトリックスに、各種活物質を内部に包含する方法を解説。  電気二重層キャパシタ電極、疑似容量キャパシタ電極、現行リチウムイオン電池正負極と全電池、次世代リチウム二次電池正負極の、バインダレス・金属箔レスでの実現を展望する。

  1. カーボンナノチューブ (CNT) の概要、合成の基礎と現状
  2. 長尺CNTの基板上高速成長技術
  3. 長尺CNTの流動層半連続合成技術
  4. CNTスポンジ状自立膜への各種活物質の包含による軽量・高容量電極の開発
  5. 活性炭 – CNT複合自立膜によるバインダレス・金属箔レス・電気二重層キャパシタ電極
  6. CNTスポンジ状自立膜へのMnO2ナノ粒子の電着による疑似容量キャパシタ電極
    1. wt% CNT添加によるLiCoO2 – CNT正極、黒鉛 – CNT負極と、バインダレス・金属箔レス全電池
  7. 次世代高容量電極:硫黄 – CNT正極およびシリコン – CNT負極
  8. CNT膜への金属蒸着によるCNT – 金属箔複合集電体
  9. CNTの本格的実用化に向けて:用途に合わせたカスタム合成

第3部 溶融塩を用いた炭素めっき技術の開発と集電体への応用

(2017年2月10日 14:50〜16:30)

 アイ’エムセップ株式会社は、世界に類のないオンリーワン技術として、「溶融塩」を電解浴に用いる「炭素の電解めっき技術」を開発した。  この技術を、高容量キャパシタやリチウムイオン電池電極の集電体に適用すれば、ハイレート化 (急速充放電化) や長寿命化に向けて大きく前進することができる。  本講座では、この技術の原理、得られる炭素めっき膜の特性、集電体に適用した場合の効果、開発の現状などについて詳述する。

  1. 溶融塩の概略
  2. 溶融塩電気化学プロセスの概略
  3. 陽極反応を用いる炭素めっき
    1. 原理
    2. めっき膜の特性
    3. 開発の現状
  4. 陰極反応を用いる炭素めっき
    1. 原理
    2. めっき膜の特性
    3. 開発の現状
  5. 炭素めっき技術の応用展開例
  6. 集電体への応用
  7. 今後の展望と課題

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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