(2017年2月14日 10:30〜12:15)
近年、環境問題への配慮から、汚染が少なく優れた潤滑特性を有する固体潤滑膜が従来の潤滑油やグリースなどに代わり用いられることが多くなった。 その中でも硬質炭素膜であるDLC (Diamond – Like Carbon) 膜が、高硬度・耐摩耗性・潤滑性・低相手材攻撃性・耐食性など多くの良好な特性を示すことから注目され、摺動部材などへの適用が進められている。 しかし、DLC膜には膜の付着性や使用環境依存性などの点においてまだ解決すべき課題が残されているのが現状である。 本講では、このDLC膜について、トライボロジー特性を中心に基礎から最近の研究成果までをまとめ、今後の開発指針を示す。
(2017年2月14日 13:00〜14:45)
DLC (ダイヤモンドライクカーボン) は、低摩擦による省エネ化、部品の延命による省資源化、潤滑油レスや有害物質を排出しないことによる汚染防止等、地球環境対策の表面処理として注目され、自動車部品や機械部品などの摺動部の表面処理、工具や金型の表面処理としての適用が急速に広がりつつある。 そのような社会ニーズに応じて、DLC自体も様々なプロセス、構造のDLCが考案、実用化されている。 このような状況の中、DLCの素性、構造を理解し、その特性や特徴が考えている用途に合致するものかどうか判断をすることが重要になっている。 本セミナーでは、各種DLCのプロスと特徴、その構造による分類、DLCの適用事例と適用時の留意点について解説する。
(2017年2月14日 15:00〜16:45)
DLC (ダイヤモンドライクカーボン) 膜は、高硬度、耐摩耗性と低い摩擦係数を特徴とする薄膜である。 DLC薄膜は、アルミ成型やガラスレンズ成型、をはじめとして幅広い分野で利用され、特に自動車部品への利用が急速に広まっている。 本講ではDLC薄膜の基礎から生成法、機械的物性評価技術を解説する。 特に、膜の耐久性、密着性、膜厚、硬さ・ヤング率、摩擦摩耗試験 (ISO18535) 等を開発・生産現場において具体的に利用するための考え方や国際規格に関して説明する。 HiPIMS (大電力パルススパッタ) によるDLC成膜方法と品質管理の事例も紹介する。また近年の品質管理でのニーズに基づき各種試験の国際規格と試験所認定ISO/IEC17025についても言及する.