蓄熱材料の開発と中低温排熱の活用技術

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プログラム

第1部 表面修飾による水酸化マグネシウムの蓄熱反応性、温度の向上技術

(2017年1月20日 10:00〜11:30)

300℃程度の中低温排熱を有効利用するための化学蓄熱材開発の現状と今後の課題について紹介します。  パリ協定の発効に伴い、二酸化炭素排出量のより一層の削減が求められる中で、化石燃料を使用しない新しい熱エネルギー供給技術の実用化が求められています。  蓄熱技術は、産業排熱や太陽熱等の未利用熱エネルギーを貯蔵・輸送・利用するための技術であり、今後の発展によって二酸化炭素排出量の削減に寄与できるものと考えております。
  1. 蓄熱技術の比較
    1. 顕熱蓄熱
    2. 潜熱蓄熱
    3. 化学蓄熱
  2. 熱源温度に対応した新しい化学蓄熱材の開発
    1. マグネシウム系複合水酸化物
    2. 金属塩添加水酸化マグネシウム
    3. メカノケミカル法を用いた材料合成
  3. 実用化に向けた課題

第2部 流動性のある潜熱蓄冷・蓄熱材の開発

(2017年1月20日 11:40〜13:10)

 LNG冷熱や中低温排熱の有効利用を目的として開発した「流動性のある潜熱蓄冷・蓄熱材」について解説します。  互いに液相中で溶け合っている多成分混合物質を液相状態から冷却すると、固相と液相が共存する固液共存相を経て、固相線温度以下の温度で固相となります。  流動性のある潜熱蓄冷・蓄熱材は、この固液二相状態を実現し、高性能のブライン等に利用する熱輸送担体です。  流動性のある潜熱蓄冷・蓄熱材は、今後、ポンプ等の要素技術が発展すれば、高性能熱輸送担体として利用されることが期待できます。 また、自然界に存在する物質で作り出すことも可能であり、自然冷媒と組み合わせることによって、環境適応型の熱輸送システムを構築することができます。

  1. 相平衡状態図
  2. 多成分混合物質の結晶成長
    1. マッシー層
    2. 浮遊性結晶
  3. 多勢分混合物質の熱物性
    1. 密度およびみかけの密度
    2. 比熱およびみかけの比熱
    3. 潜熱
    4. 熱伝導率およびみかけの熱伝導率
    5. 粘度
  4. 流動性のある潜熱蓄冷・蓄熱材の利用

第3部 潜熱蓄熱技術による200℃以下の低温排熱活用技術と事例

(2017年1月20日 13:50〜15:20)

 本システムは、工場や焼却場等で余った排熱を可搬型のコンテナ内に充填した潜熱蓄熱材へ蓄えて車両で輸送し、  主に民生用エネルギー (空調・給湯用等) 等として供給できるオフライン熱輸送システムです。「排熱の活用」という課題の解決に向けた一つのアイテムになるものと考えています。  開発から実設備導入までの取組みやシステムの特長、詳細、稼働中の実設備での運転実績等をご紹介します。

  1. 熱の宅配便「トランスヒートコンテナ」
  2. 背景
    • エネルギー・排熱の状況、蓄熱技術
  3. 弊社の取組み
    • 開発~実設備導入
  4. トランスヒートコンテナとは
    • システムの概要・紹介
  5. 蓄熱の仕組み
    • 潜熱蓄熱材、蓄熱方法、適用温度
  6. 蓄熱コンテナの種類
    • ラインナップ、大容量型と標準容量型の比較
  7. 設備の導入
    • 国内関連法令、必要な設備
  8. 導入実績
    • 輸送型、定置型の導入例と運転実績、その他活用例 (実証試験)
  9. 導入に向けて

第4部 固体電解質膜を用いた電気化学ヒートポンプの適用可能性

(2017年1月20日 15:30〜17:00)

 固体電解質を用いる電気化学ヒートポンプは、現状の機械圧縮式ヒートポンプが適用できない中・高温域での作動、コンパクト小型化等が特徴です。  固体電解質材料と反応系の開発により、より高性能化が可能です。将来の燃焼加熱の代替など、熱利用高度化のための一方式となることが期待できます。

  1. 電気化学反応を用いるヒートポンプの原理と方式
    1. 電気化学圧縮式ヒートポンプ
    2. 電気化学反応式ヒートポンプ
    3. 電気化学ヒートポンプの特徴
  2. β”アルミナ固体電解質を用いる高温域作動ヒートポンプ
    1. 作動原理と特徴
    2. 具体的なヒートポンプ構造の例
    3. 現状技術で期待できる性能
    4. 今後の性能向上展開と応用
  3. プロトン伝導膜を用いる電気化学反応式ヒートポンプ
    1. 反応系について
    2. 現状の性能と今後の性能向上
  4. 電気化学ヒートポンプの適用の可能性

会場

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