自動運転技術には「全ての想定外」の排除が重要です。現状は、ビッグデータを効率的に扱うカルマンフィルターなど、統計的AI技術が自動運転の主流ですが、これだけでは十分でありません。そこで、自動車自身が「学習」して賢くなるDeep Learningなど、新たなAI技術を自動車に搭載する必要が出てきています。そしてその技術の進化はいずれ専用の半導体 (Neuromorphic Chip) に集約され、消費電力が大幅に下がることで全てのものに展開され、IoT社会の本格化に繋がっていくでしょう。
一方、全てのものが賢くなるためには、ビッグデータの活用が欠かせません。とくに画像データの重要性はますます高まります。そこで自動運転車やIoT社会では、ViewingやSensing用のカメラモジュールが今以上大量に必要となります。
本講演では、AI技術の急激な進捗に伴ない現実味を帯びている自動運転・IoT社会、その中重要な役割を果たすカメラモジュール、それらの市場背景、技術動向、今後の展開などについて詳説します。
- スマホOSメーカーの進出により急変するTelematics市場
- iPhoneから始まった「Connected Car」具現化への変化
- 想定外だった「悪意による」車載器から可能な走行系ハッキング
- 邪悪と戦うべく再活性化する自動車業界標準Infortainment OS
- 欧米の安全自動車機能の法制化促進により標準搭載が進むカメラモジュール
- 構想は世界最先端だった日本の「安全自動車構想/ ASV」
- 安全自動車実現に向け世界の潮流となった「交通安全のための行動の10年」
- 自動運転の定義と、自動運転で重要要素となる「4次元のHuman Interaction」
- HBR法、KT法の成立により標準搭載が急激に進んでいるFront/ Back カメラ
- Euro – NCAP2018の加点対象に、市場拡大は超低価格化に掛かるFIRカメラ
- WP29で車載全Mirrorの電子化認可、死角解消「e – mirror」の本格化スタート
- DNN (Deep Neural Network) 採用により実現間近な「完全自動運転車」で重要度を増すカメラ機能
- 車載カメラの市場動向
- カメラを中心にしたSensor Fusionで精度が高まるADAS
- Real Time DNN (Deep Neural Network) に必須なカメラ機能
- 車載カメラに要求される課題を解決する様々な機能
- 明暗差大の環境に対応~車載用Real Time HDR機能搭載カメラ
- RGB+IR Sensorによる車載用昼夜兼用カメラ
- 自動運転精度向上に重要な役割を果たすLEDフリッカ抑制機能
- FIRカメラを本格化させる素材・製法・仕様の低価格化技術
- Viewingカメラ市場への参入障壁『魚眼レンズ』を不要にするMulti – Camera広角システム
- おわりに
- IoT社会実現に向けた各社のCloud DNNへの取り組み
- IoT社会実現に向けた家電製品の標準化
- IoT社会に向けた半導体業界再編成
- ドローンの市場動向と普及の課題
- IoT社会で必要となる膨大なカメラが実現可能なWLO