断熱材の開発動向と断熱性能 (熱伝導率) を簡単に紹介します。その後、断熱材の熱伝導率測定方法を紹介し、高温度領域における測定精度の現状について述べます。さらに、測定のコツや注意点について述べます。 身近な断熱材である発泡スチロールやエアーキャップ (プチプチ) の熱伝導率の意外な特徴を紹介します。また、建築用や工業炉用に使用されている断熱材の熱伝導率、ナノ粒子断熱材や真空断熱材についても、その熱伝導率を紹介します。 ほとんどデータの無い熱伝達率について、その測定原理と装置、測定結果を示すと共に、断熱材のような多孔質材料が持つ熱伝達率の特徴を示します。 熱伝導率解析と称して、断熱材の熱伝導率を固体、ふく射、気体の伝熱成分に分離する方法と、真空断熱材の厚さ方向の熱伝導率を推定する方法を紹介します。 最後に、物体の表面温度測定方法について、簡単に説明させていただきます。これは、数値シミュレーション結果と実測結果を比較する場合に役立ちます。今までの経験から、物体の表面温度測定に誤差があり、計算結果と一致しないことがありました。ちょっとしたテクニックや注意点をお話しするつもりです。