実用分散系材料設計のための微粒子の分散・凝集の評価技術

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本セミナーでは、実用プロセスで重要なスラリー特性と評価をできるだけ専門用語を用いずに解説いたします。

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プログラム

近年、エレクトロニクスメーカー等によって製品化されている多くの商品は、磁性材料、液晶、有機EL、太陽電池、燃料電池、二次電池等、いずれもスラリーを経由するプロセスが多用されている。しかし、プロセスで活用される高濃度スラリーは粒子濃度が高い故に光をプローブとする従来法が適用できず、十分な評価が行われて来なかった。  本講では、分散性・分散安定性の定義など基礎的事項の説明だけでなく、実用プロセスで重要なスラリー特性とその評価方法について、できるだけ専門用語を用いずに解説する。さらに、分散性制御に必須の評価項目として粒子表面の特性評価法、とくに親・疎水性評価法について最近開発した実用的手法を紹介する。非水系溶媒に粒子を分散する工程でお困りの方、粒子表面の親・疎水性評価、粒子の溶媒への親和性評価を行いたくても適当な手法がなくて諦めておられた方に聴講して頂ければ幸いです。

  1. 実用分散系材料開発でのスラリーに関係するプロセスで良く遭遇する問題点
    1. 1次粒子の評価と凝集粒子の評価
    2. スラリーの希釈と評価方法における注意点
    3. 分散性と分散安定性の定義と実用系で観察される現象
    4. ゼータ電位で制御される分散安定性と実用スラリーの安定性
    5. DLVO理論と拡張DLVO理論 (非DLVO力も含めて)
    6. 水系スラリーと非水系スラリー調製におけるポイントと課題
  2. 分散性・分散安定性の間接評価法 – 粒子/溶媒界面特性の重要性と特性評価方法 -
    1. 水系スラリーにおける分散安定化機構
      1. 静電反発力による安定化と帯電機構 – どのようにして粒子は帯電するのか? -
      2. 立体障害による安定化と表面高分子層の評価 – 吸着ブラシ層の厚さを測る -
    2. 非水系スラリーにおける分散安定化機構
      1. 粒子 – 溶媒間相互作用 – 表面修飾と溶媒への親和性付与 -
      2. 分散性 (微粒子化) に及ぼす粒子表面の親・疎水性
      3. 粒子 – 溶媒界面エネルギーの低下と分散性 – 溶媒親和性の評価方法 -
    3. 粒子表面の最新評価方法 – ナノ粒子でも微粒子でも親水性・疎水性を評価しよう -
      1. 電位差滴定法
      2. 遠心沈降分析法
      3. パルスNMR法
  3. 分散性・分散安定性の直接評価法 – 高濃度スラリーを希釈せずに評価する必要性 -
    1. 遠心沈降分析法による評価 (スクリーニングおよび品質管理法として最適)
      1. 遠心沈降分析法の原理 – 古くて新しい遠心沈降分析法;蛋白から微粒子まで -
      2. 遠心沈降分析法を用いた分散性評価
        • 分散安定性の見える化
        • 沈降速度の評価
        • ポットライフの見積りと実例
        • 粒子圧密過程の評価と凝集粒子の検出法
    2. 超音波スペクトロスコピーによる評価 (原因究明に最適)
      1. 超音波スペクトロスコピーの原理 – 固体粒子から高分子、イオンまでが対象 -
      2. 超音波スペクトロスコピーを用いた分散性 (微粒子化過程) 評価と分散状態
      3. 濃厚分散系の粒度分布評価方法とその実用例の紹介
    3. パルスNMR法による評価 (プロセス管理・粉砕工程管理・界面制御に最適)
      1. パルスNMR法の原理 – NMRで何を測って、何が分かるの? -
      2. パルスNMR法による湿式比表面積測定 – 相対評価とプロセス管理 -
      3. パルスNMR法による高分子吸着量の評価 – 有機溶媒中での高分子吸着量の求め方 -

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
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