電子機器や材料の製造・開発現場では、“熱に起因するトラブル”が常につきまといます。それらの問題を解決に導くためには、部品や材料の“熱物性”の把握が欠かせません。部品や材料の“熱物性”を正確に把握することで、“熱に起因するトラブル”を未然に防ぎ、製品のさらなる可能性を拡げます。近年は材料自体も複雑化しておりプラスチックとフィラーを組み合わせた複合材料の測定ニーズが増加しております。
本講では、「熱伝導率測定」の基礎知識を学習し、実際にどのような方法で「熱伝導率測定」がおこなわれているのかを知り、さまざまな測定事例を見ることで「熱伝導率測定」のイメージを掴み、今後に役立てます。
- 背景 ~「熱問題」が重要!~
- 熱移動の三態 (伝導・対流・放射)
- 熱問題の解決方法
- 熱設計のむずかしさ
- 温度測定 ~熱伝導率測定の基礎~
- 熱電対を使った温度測定
- 赤外カメラを使った温度測定
- 熱伝導率測定
- 熱伝導率とは何か?
- 熱伝導率の各種測定方法
- 定常法と非定常法
- 周期加熱法と熱拡散長
- 測定方法を分類する
- 各種の測定方法
- 各種測定装置の守備範囲の目安
- 参照試料
- シート状材料や異方性材料の測定
- シート状材料や異方性材料に適した測定方法
- 異方性測定が重要な理由
- 測定事例
- 放熱シート
- ポリイミドシート
- CFRP
- CNT入りゴム
- グラファイトシート
- ワイヤー・繊維状試料
- セルロース
- ポリ乳酸延伸フィルム
- ナノセルロース
- 高熱伝導性樹脂
- 測定方法によって測定結果が変わる?!
- 考えられる4つの原因
- フラッシュ法と周期加熱放射測温法の比較
- 薄膜・微小領域の測定
- 薄膜・微小領域に適した測定方法
- 測定事例
- アルミナフィラー/AINセラミック/半導体デバイス内の分布/SiCセラミックス
- 薄膜測定の解析方法
- その他の測定方法
- 測定事例
- 異方性観察
- プリント基板の熱伝導観察
- 断線観察
- LEDの発熱観察 ほか
- シミュレーションの実際
- 熱設計のむずかしさ
- 熱設計の流れと実例