第1部 高速スイッチングのためのGaNパワーデバイスの実装指針
(2017年1月18日 10:30〜12:10)
高速スイッチング可能で、低オン抵抗なGaNパワーデバイスは、今後のスイッチング電源に革命をもたらす、魅力的なデバイスとして注目を浴びています。ただし、いくら魅力的なデバイスでも、その性能を引き出すには、適切な実装をしないといけません。実装技術は、大変重要な技術です。しかし、どのような考え方で設計するのか、その基本理論は、これまであまり系統的に解説されることがありませんでした。なんとなく、地味なイメージを持つ人も多いでしょう。
そこで、今回のセミナーでは、これまであまり語られなかった実装の基本的な考え方を、GaNデバイスの利用の観点から解説します.
- 高速スイッチングには、何故、実装が大切なの?
- 高速スイッチングに伴ってどのような問題が発生するか
- それがどのように実装に係するか
- 配線の寄生インダクタンスは、どうやって測定するの?
- スイッチングデバイスを実装した状態で、どの程度の寄生インダクタンスが存在するかその測定ノウハウを解説します。
- 寄生インダクタンスを小さくするには、どのような実装が必要なの?
- 寄生インダクタンスを小さくするための配線術を解説します。
第2部 GaN、SiCの高速スイッチング時代に向けたアプリケーション
(2017年1月18日 13:00〜14:40)
- 電源分野
- スマートグリッドと電力設備
- インテリジェント電子トランス (SST)
- モータ駆動分野
- モータ駆動分野における高周波スイッチングのメリット
- フロントエンドコンバータ (正弦波コンバータ回路) へのインパクト
- ノイズ低減技術のためのアプローチ
- 高周波スイッチングが拓く新たな応用
- ワイヤレス給電 (電気自動車向け,定置充電,走行中充電)
- AMライジノイズフリーコンバータ
- 電解コンデンサレスにより長寿命な電力変換器を実現するパワーデカップリング技術
- まとめ
第3部 Si基板上GaNパワーデバイスの開発と応用動向
(2017年1月18日 14:50〜16:30)
最近、Si基板上のAlGaN/GaN HEMTを用いたパワーデバイスの研究開発が注目を浴びている。
本講座では、MOCVD法を用いて成長した大口径Si基板上のAlGaN/GaN HEMT構造の結晶成長、デバイス特性及び研究開発動向に関して解説する。
また、最新の研究としてSi基板上の縦型GaN p – nダイオードについて紹介する。
- MOCVDを用いたヘテロエピタキシャル成長
- ヘテロエピタキシャル成長の原理
- Si基板上のGaAs結晶成長
- Si基板上のGaN結晶成長 ~厚膜化および高品質化~
- 各種基板上のGaNの比較 ~Si基板の利点~
- GaN – on – Siのパワーデバイスへの適用
- 研究開発の動向
- GaN – on – Siパワデバイスの応用分野
- Si基板上AlGaN/GaN HEMT構造
- 静特性、耐圧、オン抵抗
- V型ピットの与える影響
- 課題と将来展望
- GaN – on – Siの8インチ化
- ALD法を用いた絶縁膜形成技術
- ノーマリオフ特性
- InAlN/GaN HEMT
- 縦型GaN p – nダイオード
- GaN – on – Siのまとめ