車載用フレキシブル配線板の材料技術と耐熱信頼性向上

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本セミナーでは、車載用フレキシブル配線板について、照明、センサ、ディスプレイ、スイッチなど適用箇所ごとの使われ方、要求特性を解説いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 車載用FPCの最新市場・技術動向

(2017年1月16日 10:00〜11:30)

 車のIoT化、ADASや自動運転の導入で車載電子化が急ピッチで進化している。その背景にはPCやスマートフォンで培った電子部品技術の貢献度も高い。その電子部品の中でもFPC (フレキシブル配線板) は、その軽量性、信頼性の高さで車載への採用が急激に進んでいる。  本講演では、そのFPCの技術背景を他の用途も交えて解説し、現状でのFPCの採用事例や今後の動向を含めて紹介する。

  1. FPC最新市場・技術動向
    1. FPCの主要市場動向
    2. FPCの主要用途動向
    3. FPC新技術動向
  2. 車載用電子化の動向
  3. 車載用FPCの市場・技術動向
    1. 車載用電子化の分類
    2. インフォテイメントへのFPC動向
    3. 車載用センサへのFPC動向
    4. パワートレインのFPC動向
    5. スイッチのFPC動向
    6. ライトニングのFPC動向
    7. FPCに係る新技術トピック
  4. まとめ

第2部 新規なフレキシブル回路基板用耐熱絶縁材料

~熱・吸湿寸法安定性耐熱樹脂の材料設計と開発事例~

(2017年1月16日 12:10〜13:40)

 フレキシブル回路基板を更に高性能化するためには、使用する耐熱絶縁基板として従来の特性を大きく損なうことなく、低吸水性・低吸湿膨張性や高熱可塑性等の新たな特性を付与することが不可欠ですが、これら新たに追加された特性も含め全ての要求特性をバランスよく兼ね備えた耐熱絶縁材料は知られていませんでした。  本講座では、そのような材料を開発するための分子設計上の方策とその結果として得られた着目特性について、講師らの検討結果を中心に例示しながら詳しく解説いたします。

  1. 高度な寸法安定性を有する耐熱樹脂の必要性
    1. フレキシブル回路基板用銅張積層板のタイプ
  2. XY方向低熱膨張特性発現因子とメカニズム
    1. 積層体における残留応力
    2. 熱膨張特性および分子配向の評価方法
    3. 分子構造、分子量および製造条件による影響
    4. 液晶様構造形成の利用
  3. 低熱膨張・低吸湿膨張性耐熱樹脂 ~ポリエステルイミド~
    1. ポリエステルイミドの熱・吸湿膨張特性
    2. ポリエステルイミドの高周波特性
    3. ポリエステルイミドの難燃性
  4. 低熱膨張特性と熱可塑性の両立を実現するための分子設計と開発事例
    1. 熱可塑性に有利な分子構造
    2. 低熱膨張性に有利な分子構造
    3. 低熱膨張性と熱可塑性との間のトレード・オフの関係
    4. 低熱膨張特性と熱可塑性を両立可能な新規な耐熱材料 ~ポリベンゾオキサゾールイミド~

第3部 車載機器向けFPC用圧延銅箔の屈曲、耐折性向上と応用技術

(2017年1月16日 13:50〜15:20)

 フレキシブルプリント配線板 (FPC) 用圧延銅箔は、車載機器に求められる厳しい繰り返し折り曲げや振動に対する耐性を実現するためのキーマテリアルである。  本講座ではこれら車載機器の信頼性を支えている高性能圧延銅箔の技術をついて紹介する。

  1. 銅箔の紹介
    1. 圧延銅箔と電解銅箔
    2. 銅箔の製造プロセスの紹介
  2. 銅箔の基本物性
    1. 銅箔の基本物性と物性を決定する要因
    2. 高機能銅箔
  3. 車載FPC用圧延銅箔
    1. 車載FPC用銅箔への要求
    2. 車載FPCの信頼性
    3. 車載FPCの高周波特性
  4. 銅箔の放熱性
  5. まとめ

第4部 ポリイミドフィルムの表面改質と銅薄膜のダイレクトめっき技術

(2017年1月16日 15:30〜17:00)

 運転中のドライバーの顔をセンシングすることにより、手動運転/自動運転含むさまざまなシーンで車の安全性・快適性向上に貢本講演では、樹脂に金属イオンをあらかじめ導入するという、従来のめっき技術とは大きく異なるアプローチであるダイレクトめっき法について概説します。主にポリイミド樹脂などの高分子材料を直接メタライズする手法として応用可能です。  本手法は、レジストを使用せず、水溶液のみを使用するため低環境負荷、省エネルギー性に優れており、かつ将来的な配線の微細化に対応しうる新しい金属/樹脂間の接合を可能にすることから、次世代のフレキシブル配線板製造に適用できると期待されます。

  1. フレキシブルプリント配線板製造の現状と課題
    1. 低環境負荷、省エネルギー性に優れためっき技術
    2. 金属/樹脂接合技術
  2. 樹脂へのダイレクトめっき法の概要
    1. 樹脂の化学的表面改質とそのメカニズム
    2. イオン交換による金属イオンの導入
    3. 金属薄膜形成過程
  3. 密着性確保に向けた界面微細構造の制御
    1. グラニュラー薄膜形成プロセス
    2. 界面ナノ構造と密着性の関係
  4. 微細配線配線形成技術
    1. 光還元法によるパターン形成
    2. 部位選択的表面改質によるパターン形成
    3. 電気化学リソグラフィーによるパターン形成
  5. まとめと今後の課題

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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