フェノール樹脂の合成、硬化、高性能化・高機能化

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本セミナーでは、フェノール樹脂について基礎から解説し、最適硬化条件を得るための検討方法、硬化条件が成形材料の流動性、硬化速度、硬化物物性に及ぼす影響について詳解いたします。

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プログラム

熱硬化性樹脂の中で国内生産量が最大のフェノール樹脂に関して、その合成、硬化反応、物性について、演者らの研究成果を中心に概説する。  硬化前のフェノール樹脂であるノボラックの構造や分子量等の違いにより、硬化速度や硬化後のフェノール樹脂の物性が大きく左右される。よって、まず、ノボラックの構造や分子量等に影響を及ぼす因子を中心に紹介する。次に、最適硬化条件 (温度や時間等) を得るための検討方法を紹介し、硬化条件が成形材料の流動性、硬化速度、硬化物物性に及ぼす影響を紹介する。  次にフェノール樹脂の欠点である脆さを改善するための種々の考え方を紹介し、さらに、フェノール樹脂の難燃性の向上、異方性の低減、導電性付与に関する検討例を紹介する。

  1. はじめに
  2. ノボラックの合成、硬化反応
    1. ノボラックの性状に及ぼす種々の因子
    2. 分子量分布が狭いノボラックの合成
    3. 高分子量ノボラックの合成
    4. 高分子量ノボラックを用いた耐熱性に優れた硬化物の開発
    5. ハイオルトノボラックの合成 (速硬化樹脂の開発)
    6. ノボラックの硬化反応機構
    7. ベンゾオキサジン系樹脂の開発
      (耐熱性、難燃性に優れた硬化物の開発)
  3. 最適成形条件の検討方法
    1. 硬化過程の解析
      1. 化学的分析
        • IR
        • ラマンなど
      2. 物理的解析
        • スパイラルフロー
        • ディスクキュアテスタ
        • キュラストメータ
        • DSC
        • 溶融動的粘弾性など
    2. 硬化度の解析
  4. 靱性の向上
    1. 高分子量中間体の使用
    2. ゴム成分、エラストマー成分の添加
    3. 核間結合距離を長く設計
    4. 弾性率の低い熱可塑性樹脂の添加
    5. フィラーとの複合化
      1. ナノコンポジットの作製
  5. 難燃性の向上
    1. トリアジン骨格を有するフェノール樹脂
  6. 異方性の低減
    1. 人工ゼオライトの添加
  7. 導電性付与
    1. フェノール樹脂/銅ナノ粒子コンポジットの作製

会場

大阪市立中央会館
542-0082 大阪府 大阪市 中央区島之内2丁目12-31
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受講料

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