粒子を含む材料はますます開発が加速している。従来のコーティング液をはじめとして、電池やフィルムなどの非常に薄い膜を形成するもの。また自動車用のプラステックや風力発電のブレードなどのような大きなものまで、マトリクス中へのフィラーやナノ粒子の分散にかかわる技術分野は広い。ここでは基本的な分散安定化の考え方と、実際の処方例を通じて分散剤の選定の着目点を紹介する。
- 分散安定化の基礎
- 粒子表面への吸着性
- 液中での分散安定化メカニズム、静電気的反発と立体障害
- 分散安定化が関与する問題
- 微分散が必要?
- 沈降防止が課題?
- 最終の膜特性の向上?
- 分散剤の設計思想
- 顔料吸着基の役割と種類
- 相溶性鎖の役割と種類
- 分散剤として実用化されている分子構造
- 分散剤分子量の効果
- 構造制御された分散剤
- 溶剤系での分散事例
- UV系での分散事例
- リチウムイオン電池での分散
- 固体での分散
- ポリオレフィンを主骨格とした分散剤、相溶化剤
- セルロース系粒子の分散
- ガラス系フィラーの分散
- ペレット状のアクリル系分散剤
- 水系での分散の注意点
- 泡が立ちにくい材料の選定と消泡剤
- 下地・素材への濡れ剤の選定
- 湿潤剤・分散剤の違いと特徴
- レオロジーコントロール剤の種類と特徴
- 補足
- 層状無機粒子による材料特性の向上
- レオロジーコントロール機能
- バリヤー効果
- 導電性機能
- ナノ粒子ディスパージョンのユニークな効果
- 耐スリキズ性の向上
- 反りの改善