本セミナーは塗布・乾燥のセミナーを2テーマセットにしたコースです。
セット受講で特別割引にてご受講いただけます。
通常受講料 : 89,250円 → 割引受講料 59,800円
塗布液の多くは、媒体中にバインダーなどの高分子や顔料などの微粒子が分散した不均一系流体であり、要求される性能を満足するために種々の調製法が確立されていますが、塗工プロセスと密接に関係する最も重要な性質は、バルクのレオロジーとぬれ性に関する界面化学です。液体中に分散した微粒子は、ほとんどの場合、粒子間引力により凝集しており、この凝集程度は分散系のレオロジーに大きく反映されます。塗料やインクなどは液体状態で紙、プラスチック、金属などに塗布された後、乾燥や化学反応などを経て固体塗膜となりますが、この過程に密接に関連するのはぬれ性に関する界面化学です。 本セミナーでは、塗布液の調製と物性制御という観点から高分子溶液と分散系に関するレオロジーの基礎を概説し、続いて固体表面に対する液体のぬれ性など塗工プロセスを理解するための基礎について説明します。
乾燥操作の予備知識として湿り空気の諸性質、熱と物質の同時移動の典型例である湿球温度の概念、湿度図表を解説する。含水率、材料中での水分の保持状態を解説し、乾燥のメカニズムを考える。乾燥のメカニズムに基づいて乾燥速度の定量的な捕らえ方を講義し、乾燥時間を短くするコツを紹介する。また、組成偏析、材料の変形やクラックの発生、材料の表面平滑性、残留溶媒の低減方法に関して講述する。 多種多様な材料を乾燥するために数多くの乾燥装置が開発されているが、装置選定、装置設計、省エネルギーのポイントを解説する。次に、粒子分散系塗布膜の乾燥を取り上げ、膜の平滑性に及ぼす乾燥条件の影響、乾燥の指針を提示する。 講演の最後には乾燥操作のトラブルシューティングに関する質問を受け付ける。