本セミナーでは、レオロジー、界面化学の基礎から解説し、塗工プロセス・塗布液の調製・物性制御について詳解いたします。
塗布液の多くは、媒体中にバインダーなどの高分子や顔料などの微粒子が分散した不均一系流体であり、要求される性能を満足するために種々の調製法が確立されていますが、塗工プロセスと密接に関係する最も重要な性質は、バルクのレオロジーとぬれ性に関する界面化学です。液体中に分散した微粒子は、ほとんどの場合、粒子間引力により凝集しており、この凝集程度は分散系のレオロジーに大きく反映されます。塗料やインクなどは液体状態で紙、プラスチック、金属などに塗布された後、乾燥や化学反応などを経て固体塗膜となりますが、この過程に密接に関連するのはぬれ性に関する界面化学です。 本セミナーでは、塗布液の調製と物性制御という観点から高分子溶液と分散系に関するレオロジーの基礎を概説し、続いて固体表面に対する液体のぬれ性など塗工プロセスを理解するための基礎について説明します。