塗布乾燥プロセスは、処理能力の高さ、低コスト性などの観点から、主要な製造技術として用いられてきた。プロセスの高品化および高速化は、生産効率の向上やコスト削減には不可欠な課題である。
本講座では、表面エネルギー等の塗布乾燥の基礎に基づき、プロセスの本質を理解することで高品位化・高速化を考察することを目的とし、塗布乾燥におけるトラブルを解決する能力を養う。また、日々のトラブルや研究開発における相談も可能です。
- 塗布膜形成の基礎
- 塗工液から塗布膜へ (塗布膜形成・溶剤の役割)
- 塗布・乾燥プロセス
- 濡れの基礎
- Youngの式、表面エネルギー、接触角
- ウェットプロセスの評価手法 (濡れ仕事と拡張係数)
- 様々な濡れ挙動
- 乾燥メカニズムと高品質化
- 乾燥を支配する拡散、蒸気圧、ラプラス力とは?
- 乾燥装置を最適化するには?
- 高品位な塗布膜を得るには?
- 乾燥速度を支配する要因
- 乾燥をコントロールするには?
- なぜ乾燥速度が一定なのか?
- 不均一乾燥はなぜ生じる?
- 高速乾燥へ向けた指針
- 高速乾燥と低速乾燥はどちらが有利か?
- 乾燥時間を短くするコツは?
- 塗布・乾燥トラブル対策 (発生原因を特定し解決策を見極める)
- 乾燥ムラ (塗布膜の面内不均一)
- 膜剥離 (ポップアップ)
- クラック (応力ミスマッチ)
- クレイズ (環境応力亀裂)
- フラクタル粘性指状 (VF) 変形 (界面付着性の劣化)
- 微粒子の乾燥 (ウォーターマークの形成)
- 質疑応答 (日頃のトラブル・技術開発相談に応じます)