第1部 ナトリウムイオン二次電池正極材料としてのプルシャンブルー類似体
(2016年11月28日 10:30〜12:00)
プルシャンブルー類似体は遷移金属がシアノ基に架橋されたジャングルジム構造を示す。
本講座では、プルシャンブルー類似体の基礎物性と正極材料としての性能を解説する。
さらに、他のナトリウムイオン二次電池正極材との比較を通じて、プルシャンブルー類似体の特徴を解説する。
- プルシャンブルー類似体の基礎物性
- プルシャンブルー類似体とは
- プルシャンブルー類似体の構造
- プルシャンブルー類似体の機能性
- 正極材料としてのプルシャンブルー類似体の性能
- 遷移金属と容量
- マンガンープルシャンブルー類似体
- 放電曲線
- レート特性
- サイクル特性
- プラトー構造とその起源
- コバルトープルシャンブルー類似体
- 放電曲線
- レート特性
- サイクル特性
- プラトー構造とその起源
- 表面処理と電池性能
- 元素置換と電池性能
- 正極材料としてのプルシャンブルー類似体の特徴
- 層状酸化物との比較
- プラトー構造と相分離
- レート特性
第2部 次世代ナトリウムイオン電池用化合物系負極活物質の創製
(2016年11月28日 12:45〜14:15)
リチウムイオン電池 (LIB) は非常に高性能な二次電池であるが、元素戦略の観点からLiの代わりに入手が容易で安価なNaを用いたナトリウムイオン電池 (NIB) への関心が急速に高まっている。
その負極活物質開発に関しては、炭素系活物質を中心に検討が進められてきたが、われわれは高容量と長寿命の両立をめざして、スズ、リンあるいはケイ素からなるナトリウム貯蔵性無機化合物の創製を行ってきた。
また、活物質合成には「メカニカルアロイング法」を、電極作製には「ガスデポジション法」を用いる等、材料やデバイスの低エネルギー消費による合成・作製を意識した研究・開発を行ってきた。
本セミナーではその成果の一部を紹介する。
- 負極活物質研究・開発の現状と課題
- 炭素に代わる活物質は?
- スズ、リンおよびケイ素の電気化学的ナトリウム活性
- 各種化合物系活物質の合成、キャラクタリゼーションおよび電極化
- メカニカルアロイング (MA) 法による活物質合成
- 得られた活物質に対する種々のキャラクタリゼーション
- ガスデポジション (GD) 法による電極作製
- 得られた各種化合物系電極の負極性能および電極反応機構
- 一酸化スズ (SnO)
- スズ – リン化合物
- 一酸化ケイ素 (SiO)
- 得られた電極の性能を一層引き出す電解液 (添加剤やイオン液体の適用)
第3部 全固体ナトリウム二次電池に向けた硫化物系固体電解質材料の開発
(2016年11月28日 14:30〜16:00)
- はじめに
- 次世代蓄電池と無機系全固体電池
- 無機系固体電解質材料の基礎
- 硫化物固体電解質材料
- 高イオン伝導ガラスの開発
- 高リチウムイオン伝導性硫化物ガラスセラミックスの創製
- 無機ガラスベース固体電解質を用いた全固体リチウム二次電池
- 全固体電池の基本構成
- 全固体リチウム二次電池の充放電特性
- 全固体電池の高性能化
- 活物質 – 固体電解質界面の構築
- 電極活物質コーティングの効果
- 全固体電池の高容量化
- 合金系負極材料のメカノケミカル合成
- 硫黄系正極材料のメカノケミカル合成
- 全固体電池の高容量化
- ナトリウムイオン伝導性ガラスセラミック電解質
- 全固体ナトリウム電池の高性能化