技術の進展がある時期を迎えると、市場拡大・新市場創出の活性化に重要な役割を果たします。ウエアラブル製品に関わる産業も、現在そのような渦中にあるのではないでしょうか。そのような中、新製品や新サービスを成功させるためには、顧客ニーズをとらえた新しい価値創造が欠かせません。しかし、顧客の声に耳を傾けることで、本当に技術革新やイノベーションを生み出せるのでしょうか?その答えは、顧客自身も気付いていないような潜在的かつ本質的な顧客ニーズをいかに探索・抽出できるかにあります。
本ワークショップでは、ビジネスチャンスに溢れるウエアラブル製品を題材に、どのように顧客ニーズを抽出し、新しい顧客価値というゴールに結びつく開発が行えるのか、その考え方と方法論の体得を目的とします。様々な技術分野の方々とワークショップを行うことで、より広い視点で用途開発を行うヒントを得られ、さらには自社内でブレインストーミングを行う際のコツなども学んで頂けます。
- セットアップ
- 最初に、ユーザーのニーズ視点でのアプローチ方法など、簡単な説明を行います。
- ワークショップ1:
ユーザーのニーズ視点から、市場機会を発見する
- 「人×シーン」の切り口から探る
- 「誰にとって」 「いつ・どこで (使用シーン) 」 「何ができる (何をしてくれる) 」 と嬉しいか?
- 一般消費者利用、あるいはプロフェッショナル・ユース?
- 子供用、シニア用、ペット用? etc.
- 「ベネフィット領域」から探る
- ヘルスケア、情報提供、エンターテイメント、スポーツなど
- ウエアラブルの事例からヒントを得る
- 利用されているウエアラブル製品からのヒント
- 「外科医の手術時のメガネ」
- 「マラソン大会のチップ」
- 「ナイキプラス」
- 「映画ヘッドマウント」
- 「警備員のウエアラブルカメラ」など
- 現在、うまくいっていないウエアラブル製品は、なぜ?ユーザー視点で考える
- ウエアラブルでなくなったもの、意味が変わったもの ~腕時計、メガネなど
- 上記の視点出し後、可能性のある項目に投票を行い、投票の多かったポテンシャルのあるテーマを抽出します。
受講者の皆様には、その中から自分がやりたいテーマを選択して頂き、テーマごとに数名ずつのグループをつくります。
- ワークショップ2:
アイデア・ジェネレーション
- 用途のアイデア創出
- 「誰のための」「いつ・どこで使う」「何ができる (何をしてくれる) 」ものか?
(自分で使う、または子供や年配者に使ってもらう場合なども含む)
- プロトタイピング
- プロトタイプの開発 (ペーパープロトも含む)
- 技術的なチャレンジは?
- ワークショップ3:
ユーザー視点からの検証
- ユーザー視点から、改めてプロトタイプ (ウエアラブル製品) を見る
- 使いたいと本当に思うか?
- 装着すると生じる問題はないか?
- 使用する心理的な抵抗感はないか? etc.
- 上記の問題を解決するには、何が必要か?
- プロトタイピングの見直し・修正
- 心理的な (イメージ上の) 動機付けは、必要か?
- プレゼンテーション、相互評価
- 各チームからテーマごとにプレゼンテーション
- Q&A
- 全員で投票 (各アイデアを相互評価)
- 投票結果をもとに、各アイデアの強み・弱みを抽出
- 各アイデアのブラッシュアップ
- まとめ