意匠性・視覚的品質向上に役立つ光沢/透明感の計測・評価と表現技術

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会場 開催

本セミナーでは、質感の中でも光沢にクローズアップし、光沢を制御するにはどのような物理的因子に注意すべきなのか、人間の脳はどのように光沢を知覚しているのか、基礎から計測・評価の実践までを詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 光沢や深みといった光学的質感の計測・評価に向けて ~透明感の定量化~

(2016年11月21日 13:00〜14:00)

 市場にある製品全般について言えることであるが、求められる機能を持つことは当然として、競合する製品との差別化のために、高い質感が要求されている。  例えば、バスタブや洗面台では、見た目の質感を高めるために半透明な人工大理石が用いられる。車のボディーについても、透過性をもつ薄い層を積層するなどして、光沢や深みといった質感が与えられている。  本講演では、光沢計測の実際とその限界について述べるとともに、半透明材料の質感の一つと言える透明感について、それをもたらす因子と、それが与える影響を定量化する試みを紹介する。

  1. 光沢の計測
    1. JIS Z 8741 鏡面光沢度 – 測定方法
    2. 反射計測におけるIntensityとFlux
    3. 2方向反射率の計測
    4. 例えば,その数値的予測
    5. 光沢度と光沢感
  2. 半透明材料の光学的質感
    1. 散乱・吸収性媒質とは
    2. その光物性と,透明度と呼ばれるもの
    3. 計測方法と装置
    4. 透明感の定量化
    5. 透明感に影響をおよぼす物理的因子
  3. 質感研究への期待

第2部 光沢知覚特性を応用した光沢の表現技術および脳内処理に見る光沢のメカニズムと質感評価への展望

(2016年11月21日 14:15〜15:45)

 光沢をはじめとする物の質感は私達の知覚世界を豊かにしてくれる。また、商業製品の価値に対して大きな影響を与える。一体私たち人間はどのようにして質感を知覚しているのであろうか。  本講演の前半では、人間がどのようにして光沢を知覚しているのか、そして、どのようにすれば映像において光沢をより効果的に表現できるのかご紹介する。  講演後半では、光沢がどのようにして脳内で処理されているのか、また、脳活動計測に基づいて質感を評価する技術を確立するためにはどのような課題が残っているのかについて述べる。

  1. 光沢知覚のメカニズム
    1. 光沢知覚の定義
    2. 光沢手がかりとしての画像統計量について
    3. 光沢知覚に与える両眼視と頭部運動の効果
  2. 立体ディスプレイによる光沢感の定量的評価
    1. ディスプレイの種類による光沢感の違い
      • 平面
      • 二眼式立体
      • 多視点立体
    2. 多視点立体ディスプレイの視点数とクロストークの影響
  3. 光沢の脳内処理
    1. 光沢の脳内処理を解明する難しさとその解決方法
    2. 脳内の二つの処理経路における光沢の処理
    3. 光沢処理に関与する脳内部位の役割とネットワーク
  4. 脳活動計測に基づく質感評価への展望
    1. どのような課題が残されているのか
    2. 課題解決の先にあるもの

会場

品川区立総合区民会館 きゅりあん
140-0011 東京都 品川区 東大井5丁目18-1
品川区立総合区民会館 きゅりあんの地図

受講料

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