樹脂-金属接着・接合における界面の表面処理技術

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会場 開催

本セミナーでは、樹脂と金属の密着強度を高めるために求められる表面改質技術について詳解いたします。

日時

開催予定

プログラム

第1部 プラズマ処理、表面グラフト化、電子線照射還元法の樹脂 – 金属間界面処理への応用

(2016年11月28日 11:05〜12:45)

 本講座では、プラズマとは何か?から説明を始めますので、プラズマ処理に馴染みのない方もご聴講頂けます。プラズマ処理にはどんな種類があり、どのように使い分けるのか?プラズマ処理すると樹脂の表面でどんなことが起こるのか?どの分析手法を選択すればどんなことがわかるのか?を丁寧にご説明いたします。  そして、本講座の目玉は、樹脂の中で最も密着性が低いフッ素樹脂に対して絶大な効果を発揮する「熱アシストラプズマ処理」です。フッ素樹脂であっても非常に高い密着性が得られますので、フッ素樹脂の接着・接合にお困りの方には特にお薦めの講座となっております。  プラズマ処理では樹脂と金属薄膜との密着性向上をターゲットとしておりますが、電子線照射還元法では樹脂上への金属ナノ粒子の固定化がメインターゲットとなっております。金属イオン水溶液へ高エネルギーの電子線を約7秒照射するだけで金属ナノ粒子を生成することが可能であり、現在は抗菌性付与や触媒性付与を目的に研究開発を進めております。粒子上にも基板上にも金属ナノ粒子を固定化することができますので、ご興味を持たれた方は是非ともご聴講下さい。

  1. 表面とバルク
  2. プラズマ
    1. プラズマ処理とその種類
    2. プラズマ処理した樹脂表面の分析方法
    3. プラズマ処理による樹脂の表面改質
    4. プラズマ処理した樹脂表面の金属化
  3. 表面グラフト化 (自己組織化単分子膜を含む)
    1. 表面グラフト化による密着性向上効果
  4. 電子線照射還元法
    1. 電子線照射還元法による金属ナノ粒子の合成
    2. 電子線照射還元法による金属ナノ粒子の固定化
    3. 電子線照射還元法による機能性付与

第2部 エンプラと金属の複合化技術

~共重合ナイロンによる接合技術を中心に~

(2016年11月28日 13:45〜15:25)

 本講座では、異種材料複合化技術一般についての簡単なサマリーを導入に、代表的なエンプラと金属の複合化技術についてその特長などを概観しながら、その中でも比較的新しい技術である、共重合ナイロンを用いたエンプラと金属の複合化技術について、実際の採用例を交えながら詳しく解説します。  また、「硬い」エンプラと「もっと硬い」金属の複合化ならではの評価の難しさについても事例を挙げて解説、複合化についての基本的な考え方のキーポイントを解説します。

  1. なぜ今「エンプラと金属」の複合化か
    1. プラスチックと金属の違い
    2. 「点」による接合と「面」による接合
    3. 最近のエンプラに関する「異種材料複合化技術」
    4. 「エンプラ+金属」に期待される可能性
  2. 最近の「エンプラと金属」の複合化技術
    1. 各種複合化技術とその概要
    2. 共重合ナイロンを用いた「エンプラと金属」の複合化技術
      1. 粉体塗装とは
      2. 接合プロセス
      3. 複合化技術としての特長
      4. 主に欧州車にみる実例
  3. 「エンプラと金属」複合体の評価の難しさ
    1. 何が評価を難しくしているか
    2. 歴史ある「ゴムと金属」複合化技術から学べること

第3部 化学エッチングによる金属表面への表面処理技術とアンカー効果による強固な樹脂 – 金属接合の実現

(2016年11月28日 15:40〜17:20)

 現在、新しい複合材料部品を製造するために、樹脂・金属接合技術に大きな注目が寄せられています。  この新しい技術を使っていくにあたり、どのような分野に使うことが有効か、どのような考え方で部品を設計すればよいか、という基礎の部分からの説明をしたいと考えています。  アマルファには「接合強度」「封止性」「耐久性」という優れた特徴がありますが、どのようなメカニズムでこれらの特徴が出ているかを解説します。  アマルファを使った開発をユーザー様で進めていただくにあたって、どのような進め方になるかの解説をします。

  1. 電子基板製造プロセスにおける樹脂・金属接合技術
    1. 電子基板業界におけるメックの技術
    2. 粗化エッチングによる電子基板の進化
  2. アマルファのメカニズム
    1. 金属表面粗化エッチング
      1. アマルファプロセスについて
      2. アマルファで作られる金属表面粗化形状
      3. 樹脂成形方法
    2. アマルファの性能
      1. 樹脂破壊レベルの接合強度
      2. ヘリウムリーク試験による封止性評価
      3. 対象可能な樹脂と金属との組み合わせ
    3. 接合メカニズム
      1. アンカー効果の検証
      2. アンカー内部への樹脂充填状態
      3. 成形条件と接合状態の関係
  3. アマルファの応用例
    1. 量産案件の紹介
    2. メックが考える応用例の紹介

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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