第1部 高速信号伝送プリント基板の課題とその対応
(2016年11月15日 10:00〜11:30)
高速・大容量化が進むプリント配線板の要求に応えるために、材料・設計・製造・評価の各技術の連携が必須となっている。
さらなる高速化に向けたプリント配線板の技術動向と、当社の取り組みを含めた対応技術について説明する。
- プリント基板における高速化動向
- 背景
- 信号伝送レートの上昇とプリント基板における課題
- 高速伝送への対応技術:材料
- 誘電損失の低減
- 導体損失の低減
- スキューの低減
- 高速伝送化への対応技術:シミュレーションと評価技術
- シミュレーションベース設計の有効性
- シミュレーション精度向上に向けた取り組み
- 高周波特性評価例
- 高速伝送への対応技術:製造プロセス
- ビアのスタブ制御
- 表面処理の影響
- 量産基板の特性検査例
第2部 ふっ素系高周波基板材料の技術動向
(2016年11月15日 12:10〜13:40)
今後拡大していくことが予想される高周波 (特にミリ波) 分野において、樹脂材料として非常に優れた特徴を持っているふっ素樹脂で基板製造を行うことができる。
良い材料を製造するだけではこれからのビジネスは成り立たないという認識の下、よりお客様側へ踏み込んだ設計や評価などに貢献できるように進化を続けている。
- ふっ素基板が脚光を浴びている車載ミリ波レーダの市場・技術動向
- ミリ波レーダ以外の期待される市場分野について
- 高周波基板材料に求められる要求
- 高周波用途における樹脂材料の比較
- ふっ素基板の一般的な製造工法
- 弊社基板の商品ラインナップ
- 高周波基板の技術トレンド
- 弊社のミリ波用途への取り組み
- 高周波における基板特性の評価技術向上
- アンテナ設計評価技術の向上と設計評価環境の整備
第3部 低伝送損失基板を実現する低誘電・高接着ポリイミド樹脂「PIAD」について
(2016年11月15日 13:50〜15:20)
当社が開発した溶剤可溶型ポリイミド樹脂「PIAD」は、低誘電特性、高耐熱性、平滑な銅箔への高接着性を特徴としており、低伝送損失が求められる高周波基板向け接着剤成分として有用と考えられる。
本発表で は設計思想と樹脂物性に加え、当樹脂を用いた高周波対応用途の各種応用例、当接着剤を用いた基板の伝送損失評価等について説明する。
- 開発背景
- プリント基板の技術トレンド (高周波対応)
- 伝送損失とその改良方針について
- プリント基板材料 (硬化性材料) の主要成分について
- ポリマー設計
- ポリイミドについて
- ポリマー設計方針 (加工性改良)
- ポリマー設計方針 (低誘電化)
- 新規ポリイミド樹脂「PIAD」
- 製品概要
- 樹脂特性
- 新規ポリイミド樹脂「PIAD」応用例
- 低誘電カバーレイ、ボンディングシート
- 低伝送損失FCCL
- 平滑銅箔対応低誘電プライマー
第4部 配線による熱拡散の影響を考慮した高密度実装プリント配線基板設計
(2016年11月15日 15:30〜17:00)
プリント配線基板に搭載される部品の温度を適切に管理するためには、プリント配線板の熱拡散性を考慮した熱設計が必要となる。
本講演では、講師がこれまでに評価してきたプリント配線板の配線による熱拡散性を考慮した有効熱伝導率の定量評価を紹介するとともに、サーマルビアの効果的な利用方法の検証結果も紹介する。
プリント配線板の簡易的熱設計の一助となる内容であると考える。
- 背景
- 電子機器の熱設計
- CFD解析と熱回路網法
- 配線によるPCBの面内方向熱拡散評価
- 熱抵抗計測装置の基礎及び実験手法
- 面内方向熱拡散性評価手法
- 配線と面内方向有効熱伝導率の関係性
- サーマルビア及びスルーホールによる放熱性
- 実験による手法
- 熱回路網法による評価手法
- 評価結果及びサーマルビアの効果的利用方法