第1部 耐熱性ポリイミドの透明性発現への機能化設計の開発動向
(2016年11月18日 10:30〜12:30)
耐熱性透明高分子材料が新しいデバイスのキーマテリアルとし注目されている。
耐熱性に優れた高分子材料にポリイミドが知られているが、市販のKapton ® フィルムの例からもわかるように、通常は黄色~褐色に着色している。
ポリイミドの着色の構造要因を明らかにして、耐熱性と透明性を両立できるポリイミドの機能化設計の考え方をその開発事例から説明する。
- 耐熱性ポリイミドの基礎
- 構造と熱的特性の関係
- 多様な重合方法と工業的な製法
- 加工性
- 耐熱性ポリイミドの着色要因と透明化への考え方
- 透明性を発現した耐熱性ポリイミドの機能化設計の具体的な製品、研究開発事例
- 芳香族系
- 脂環族系
- 耐熱透明ポリイミドの機能化動向
- 低CTE化、屈折率制御など
第2部 セルロースナノファイバーを用いた透明高熱伝導性フィルム
(2016年11月18日 13:20〜14:50)
本講演では,樹脂中にセルロースナノファイバを導入した透明フィルムの作製方法と,その諸特性 (熱伝導性・透明性・寸法安定性・弾性率) を紹介する。
- セルロースナノファイバーの諸特性
- 形状
- 結晶性
- 熱伝導率・屈折率
- セルロースナノファイバーを用いた透明フィルムの作製
- 作製方法
- 電子顕微鏡像
- 外観・透過スペクトル
- セルロースナノファイバーを用いた糖汚名フィルムの諸特性
- 熱伝導性
- 透明性
- 寸法安定性・弾性率
- まとめ
第3部 透明樹脂の高機能化、ハイブリッド化とガラス代替フィルムへの応用
(2016年11月18日 15:00〜17:00)
アクリル樹脂 (PMMA) 、ポリカードネート (PC) や環状ポリオレフィン樹脂 (COP、COC) などの透明樹脂はプラスチックレンズ、液晶ディスプレイ、光ディスクなど包装、光学、光通信分野で主要な材料として広く使われている。
また近年、自動車軽量化やディスプレイ分野などでガラス代替材料として注目され、実用化が期待されている。
本講座では、光学樹脂の概要、分子設計や光学特性の制御など透明光学樹脂開発のための基礎、シリカとの複合 (ハイブリット) 化による高機能化と特性制御およびガラス代替フィルムへの応用について、実務に適した内容で分かりやすく解説する。
- 透明樹脂の概要
- 透明樹脂の分子設計
- 透明樹脂の概要
- アクリル樹脂 (PMMA)
- ポリカードネート (PC)
- 環状ポリオレフィン樹脂 (COP、COC)
- 無色透明ポリイミド (PI)
- 耐熱・光学特性の制御
- 耐熱性とは?
- 耐熱樹脂の分子設計
- 光の透過性 (光の3要素 (反射、吸収、散乱))
- 透明樹脂の分子設計
- 高透明化
- 屈折率 (屈折率と分子構造・環境因子)
- 屈折率の制御
- シリカフィラーの概要
- シリカフィラーの種類と特性
- シリカフィラーの製造法
- 湿式法
- 乾式法
- ゾル – ゲル法
- リカとの複合化による特性制御
- 界面・分散性の制御 – なぜ界面の制御が必要か?
- 表面修飾・改質技術
- シリカの分散制御
- カップリング剤の活用
- 代表的なカップリング剤の種類と構造
- シランカップリング剤
- チタネートカップリング剤
- 複合材料の合成法と特性
- 複合化方法
- ゾル – ゲル法
- Insitu重合法
- 微粒子分散法 (コア – シェル型ハイブリッド化)
- 代表的な透明樹脂 – シリカ複合材料の合成法
- ハイブリッドハードコート剤の調整
- 複合化の効果 – シリカとの複合化でどんな効果が得られるか?
- ガラス代替樹脂・フィルムへの応用
- ガラス代替透明フィルムの開発状況
- ガラス代替透明樹脂・フィルムの用途
- 光学・ディスプレイ用途への応用
- 自動車用途への応用?自動車の軽量化