インシリコ創薬におけるAIを活用したターゲット選定の最適化

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プログラム

第1部. 医薬品開発を革新するオミックスデータの最新の活用法

(2016年11月30日 10:30〜12:00)

 ゲノム・オミックス医療の急速な発展、ゲノムコホートの世界的な普及に伴い、蓄積した分子情報・臨床情報を創薬・育薬に活用する戦略への関心が高まっている。  本講演では、「ビッグデータ創薬」、「人工知能 (AI) 創薬」の現況を述べるとともに、計算Drug Repositioningの最新の方法を述べる。

  1. 疾患ゲノム・オミックスの「ビッグデータ」と創薬・育薬
    1. 医療ビッグデータの時代の到来と米国の最新の状況
    2. ゲノム・オミックス・ビッグデータの基軸的な特徴
    3. 「医療ビッグデータ」分析のための「データ原理」 Sparse Data-MiningとDeep Learningに共通するもの
    4. ビッグデータ創薬・AI創薬の先進事例
    5. Real-World-Dataを用いた創薬・育薬戦略の将来性 創薬Rapid learning戦略は有効か
  2. 計算DR (Drug Repositioning) の有効性と将来展開
    1. シグネチュア逆位法によるDRの現況と我々の研究成果
    2. 「疾患ネットワーク」と「薬剤 (化合物) ネットワーク」の概念
    3. 両ネットワークを用いた双対写像関係による計算DR戦略
  3. ゲノム・オミックス情報を用いたビッグデータ創薬の展望

第2部. バイオメディカルへの人工知能の応用

(2016年11月30日 12:50〜14:20)

 ディープラーニングと呼ばれる人工知能が自動運転技術などで応用され、注目を集めている。碁で人間のチャンピオンに圧勝したことも記憶に新しい。  この技術は、バイオテクノロジーや医学に大きな影響を与えるポテンシャルを有している。例えば、画像解析で、X線写真から極微小な癌を見つけ出す技術は実用を目指した開発段階にある。  バイオ分子への応用も始まろうとしている。遺伝子やタンパク質の人工知能による分類は、構造から機能を推定するのに大きな役割を果たす。X線結晶構造の成果を応用して、未知タンパク質を推定したり、細胞内の遺伝子や分子の相互作用 (機能ネットワーク) を示して癌などの疾病の分子的治療が可能となるかもしれない。  バイオはいわゆるビッグデータの宝庫である。ディープラーニングは解析的な法則性で理解しきれていない対象においても識別が期待できる手法であり、バイオとは相互に強い関係を生じるであろう。  数学的解析、物理法則といった、我々が当然と考えてきた科学の方法とは異なった技術の方法を与える可能性があることを付記したい。

  1. タンパク質・遺伝子などのシークエンス情報を有する化合物の構造解析
  2. 細胞認識
  3. 感染症への応用
  4. 質疑応答

第3部. AIを用いたオミックス創薬の実際

(2016年11月30日 14:40〜16:10)

 近年人工知能技術が急速に展開されている。ICT, IoTやビッグデータという研究を取り巻く環境の大きな変化に伴い、扱うデータの種類や量も増大している。これらに伴い、人工知能技術そのものも大きく変化している。  一方で、化合物を扱う研究分野では化合物情報をいかにして人工知能システムに入力 (認識) させるかが重要である。創薬研究は化合物構造式に始まり化合物構造式に終わる。膨大な文献情報や化合物構造式があっても、単なる文字や図を人工知能に学習させても研究者が納得する結果は得られない。  全く同じ一つの化合物が、化合物名、二次元構造式、三次元構造式、立体/幾何異性等の様々な表情を持つことを、人工知能は正しくすることが必要である。化学分野の人工知能事例を踏まえて発表する。

  1. 化学分野での人工知能
    1. 化学分野の人工知能の歴史と種類
    2. ルールベース型人工知能と機械学習型人工知能
  2. 創薬関連研究分野での人工知能の適用分野
    1. 創薬全般
    2. 安全性 (毒性) 評価
  3. 人工知能の適用事例
    1. 創薬研究支援システム:EMIL
    2. 有機合成支援システム:LHASA
  4. 今後の人工知能の展開

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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