腎性貧血の国内外での治療の実際と今後の治療薬選定

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プログラム

第1部. 薬剤師からみる求める腎性貧血治療薬の安全性・有効性

(2016年11月9日 10:30〜12:00)

 日本でエリスロポエチ製剤が腎性貧血に使用されるようになり、30年近くになろうとしている。この間、本製剤はプレフィルドシリンジへと進化した。その後、エリスロポエチンにN-結合型糖鎖を2本付加したダルベポエチン アルファ (遺伝子組換え) 製剤や、エポエチンβに、1分子の直鎖メトキシポリエチレングリコールを付加しさらに長時間作用型としたCERA (Continuous Erythropoietin Receptor Activator:持続的エリスロポエチン受容体活性化剤) といわれるエポエチン ベータ ペゴルが使用可能となった。  最近ではバイオシミラーであるエポエチン カッパが加わり、価格面での選択肢も広がっている。  そこで本講では、まず腎性貧血とその背景にあるCKD (chronic kidney disease:慢性腎臓病) に焦点をあて、その後腎性貧血に用いられるESA (erythropoiesis stimulating agent:赤血球造血刺激因子製剤) であるエリスロポエチン製剤とその特性、副作用について解説する。また、一部のエリスロポエチン製剤に適応がある骨髄異形成症候群に伴う貧血についても触れる。  さらに、CERAやバイオシミラー製剤に関する評価を交え、腎性貧血や骨髄異形成症候群に伴う貧血症例に対して、どのような薬学的アプローチや介入を行って行くべきなのか解説する。  また、エリスロポエチンに関する作用で注目される神経保護作用と抗がん剤による末梢神経障害と関連性について、臨床データに基づく最近の知見を加える

  1. 腎性貧血とCKD
  2. 腎性貧血の疫学
  3. 腎性貧血の臨床症状
  4. 腎性貧血の診断
  5. 腎性貧血の治療
    1. ESA療法とエリスロポエチン製剤
      1. エリスロポエチン製剤の特徴と各製剤間での比較
      2. CERAの評価
      3. バイオシミラー製剤の評価
      4. エリスロポエチン製剤の副作用
    2. 鉄剤
  6. 骨髄異形成症候群に伴う貧血とその治療
  7. ESA療法に対する薬学的アプローチと介入
  8. エリスロポエチンによる神経保護作用と抗がん剤による末梢神経障害

第2部. 腎性貧血治療の実際と今後求める薬剤像

(2016年11月9日 13:00〜14:45)

  1. 貧血とは…
    1. 貧血の定義 (WHO基準)
    2. ヘモグロビン・赤血球
    3. 鉄欠乏性貧血
  2. 腎性貧血
    1. 腎不全と貧血の関係
    2. DOPPS研究
  3. エリスロポエチン製剤抵抗性の病態
    1. 透析効率と貧血
    2. ESA製剤と生命予後
    3. MIA (Malnutrition Inflammation Arteriosclerosis) 症候群
  4. 輸血の功罪
    1. 輸血の必要性
    2. 輸血の副作用 (TACO; Transfusion-Associated Circulatory Overload、TRALI; Transfusion-Related Acute Lung Injury、鉄過剰)
  5. 鉄代謝
    1. フェリチンと血清鉄・TSAT
    2. DIMES:Dysregulation of iron metabolism and energy synthesis
    3. 鉄補充
  6. エリスロポエチン治療
    1. Hb cycling
    2. Biosimilar
    3. 適応疾患の拡大 (腎移植後貧血、MDS、心不全)

第3部. 最新腎性貧血治療のガイドラインの現状と国内外の治療の実際

(2016年11月9日 15:00〜16:30)

 鉄含有P吸着剤の登場により変化した、鉄代謝を主軸とした腎性貧血加療を解説いたします。  また、腎性貧血改訂ガイドライン (2015) のあらましについて解説いたします。

  1. 欧米の動き
  2. 貧血の定義と検査法
  3. 保存期・腹膜透析と貧血
  4. 血液透析と貧血
  5. 腎移植と貧血
  6. 鉄代謝と鉄剤の使い方
  7. 鉄含有P吸着剤の使い方

会場

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141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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