(2016年10月25日 10:30〜12:30)
再生医療において、ヒトiPS細胞から誘導した様々な組織細胞を生体外で統合し、人工的な組織・臓器を構築して移植することで、移植医療の代替が可能になると期待されています。また、創薬分野においても、動物実験に代わる新しい薬理・毒性試験法として、人工的な組織・臓器をヒトモデルとして活用することが期待されております。特に、皮膚モデルは、化粧品分野における動物実験代替法の観点からも大変重要です。EUでは、動物実験を行った化粧品の販売が例外なく禁止されており、日本でも化粧品企業が動物実験の廃止を決定しております。
ヒトに近い構造と機能を有する皮膚モデルの構築に関する組織工学の現状と課題、バイオプリンターへの期待、将来展望などを解説いたします。
(2016年10月25日 13:15〜14:45)
インクジェット技術は印刷技術として広く普及しているが、近年、ライフサイエンス分野においても“ピコリットルからナノリットルオーダーの超微量液体デジタルハンドリング技術“として注目を集めている。
本セミナーでは、従来プリンタとして利用されているインクジェット技術がライフサイエンス分野に応用可能となった背景と、技術的革新の実例を紹介した後に、その最先端の応用技術として、次世代シーケンサーによる1細胞の網羅的なRNA解析や細胞株開発等に有用なSingle Cell printerの技術について紹介する。
このSingle Cell printerはインクジェットの1滴に細胞を1個含んだ状態にて、指定位置に吐出を可能とした装置であり、96ウェルプレートに対し、5分程度の時間で1細胞の注入を可能とし、かつ、その際の細胞分注成功率は90%程度を実現している。
(2016年10月25日 14:00〜15:30)