第1部 ディスプレイ視認性向上のための生体模倣技術
(2016年10月27日 10:00〜12:30)
本講座では現在知られている、ディスプレイ視認性向上技術について、またそれに利用されている生物模倣技術について述べます。具体的には防汚、防曇、低反射、色再現性の向上技術について解説します。またその理解を助けるための表面化学、また分子レベルの表面の解析技術に関して化学の観点から詳細に解説します。
- 表面化学の基礎
- 界面現象
- 表面エネルギーの解析
- 表面の物理化学
- Zisman、Fowksの手法
- 具体的な表面エネルギーの算出と各種手法の比較
- 表面凹凸の影響
- Wenzelの手法
- Cassie – Baxterの手法
- 表面分析
- 表面分析の一般
- FTIR
- XPS
- Auger
- バイオミメティックスのディスプレイへの応用
- 生物表面の機能的なwettability
- 超撥水と超撥油による防汚
- 超親水性表面による防曇
- モスアイ表面の低反射
- ディスプレイ視認性向上技術
- ARフィルム
- ARフィルムの構造と製造装置
- 光学特性とARフィルムへの要求特性
- AR表面の防汚化技術
- 防汚材料
- AR表面の防汚膜
- 防汚メカニズム
- 指紋付着への影響因子
- 屈折率マッチング材料 (SVR)
- ITOパターンの非視認化
- 蛍光体シート
第2部 ポリシロキサン系ハードコートの設計、屈性率制御と反射防止膜への応用
(2016年10月27日 13:15〜15:15)
- はじめに
- ハードコート (HC) の基礎
- なぜHCが必要か
- 表面硬度評価方法
- HC材料設計指針
- 代表的プラスチック用HC材料
- HC材料の基礎と応用
- HC材料開発の歴史
- ポリシロキサン (PS) 系HC材料
- PS系HC材料の実用化例
- PS系HC材料の課題
- HC材料の反射防止膜への応用
- 反射防止の原理
- HC膜の高屈折率化技術
- HC膜の低屈折率化技術
- 複層膜化による反射防止加工
- 今後の反射防止加工技術
- ワンコート反射防止膜
- 高機能反射防止膜
- まとめ
第3部 防眩フィルムのギラツキとその制御並びに定量化技術の展開
(2016年10月27日 15:30〜17:00)
高精細パネルと防眩フィルムの組み合わせで発生するギラツキ現象を防止するための表面微細凹凸設計の考え方・手法について、具体的な応用例を挙げながら解説する。また、ギラツキを定量化する方法とそのフィルム開発への活用手段についても紹介を行う。
- 防眩フィルムとギラツキ
- 防眩フィルムの特徴
- ギラツキとは
- ギラツキ発生のメカニズム
- 表示デバイスの高精細化
- 表示体の画面解像度の変遷
- 防眩フィルムと液晶/有機EL表示体
- 防眩フィルムの設計
- 微細表面凹凸の設計と具体例 … 微粒子分散法
- 微細表面凹凸の設計と具体例 … 相分離法
- 微細表面凹凸の設計と具体例 … 転写法
- ギラツキの抑制手法
- ギラツキの定量化
- 目視による官能評価
- 装置による定量化
- 特許の紹介
- 市販の装置の紹介
- ギラツキ評価と防眩フィルム設計への活用
- 防眩フィルムの高性能化と今後の展開