本セミナーでは、疲労破壊に関わるメカニズム、疲労破壊の支配的因子、疲労強度を向上させるための表面改質法について解説し、疲労強度向上のためのショットを使わないピーニング法について最新の動向について詳解いたします。
省資源や省エネルギーを背景として自動車、航空機などの輸送機器用の金属部材の軽量化が求められています。そのため、ばねや歯車などの金属部材の疲労強度向上が重要な課題となっています。疲労強度向上法の一つとして、表面処理技術であるショットピーニングが良く知られており、現在、幅広く用いられています。 本セミナーでは、金属疲労による破壊メカニズムを学ぶとともに、ショットピーニングをはじめとする各種ピーニング技術の原理と疲労強度向上メカニズムを習得することを目標とします。金属疲労、疲労設計および破壊力学の基礎を分かりやすく解説した後、各種ピーニング方法とその原理を詳しく解説します。キャビテーションやレーザーを使用した最新のピーニング技術についても紹介します。 大学にて得られた成果例として、各種ピーニング技術によって付与される圧縮残留応力により、金属部材の表面キズや腐食ピットを無害化する技術などを紹介します。今後、重要になると考えられる疲労強度向上技術への理解を深めるために、是非ご参加ください。