医療機器における放射線を用いた滅菌技術とバリデーション

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プログラム

第1部. ガンマ線滅菌の実際と関係法令及び滅菌バリデーション

(2016年10月19日 10:30〜12:00)

 放射線滅菌は、製品を完全にパッケージした外から滅菌処理が可能で、温度・湿度も上がらず、様々な製品に応用が可能な優れた滅菌法である。  本講座では、放射線滅菌が実際どのように行われているか、どのようなバリデーションが必要かについて、わかりやすく紹介する。

  1. 放射線とは
    1. 放射線の種類と性質
  2. 滅菌とは
  3. 滅菌の原理
  4. 滅菌保証
  5. 放射線滅菌に関する関係法令・通知等
  6. 放射線滅菌バリデーション
    1. 製造業者 (滅菌業者) が行うバリデーション
    2. 製造販売業者が主体となるバリデーション
      1. 最大許容線量設定試験 (材質試験等)
      2. 滅菌線量設定試験
      3. 線量分布測定 (PQ)
    3. 滅菌バリデーションのスケジュール
  7. 製造環境の日常管理について

第2部. 電子線滅菌のメカニズムと医用材料 (医療機器) への使用

(2016年10月19日 12:50〜14:10)

 電子線滅菌は、比較的新しい滅菌方法ではあるが近年、環境への影響、コンプライアンス及び危機管理などのCSRの観点や企業のQCDの向上の側面でも注目されてきており大手医療機器メーカーでも採用されてきている。  そこで電子線滅菌のメカニズムとともに電子線滅菌の特徴や採用の背景など最近の滅菌の規制動向など踏まえ解説する。

  1. 電子線滅菌の基礎
    • 国内での電子線滅菌の変遷 (医療機器から医薬品の承認)
    • 電子線発生装置 ・電子線の発生原理と殺菌メカニズム
    • 電子線滅菌の長所、短所
    • 高エネルギー電子線と低エネルギー電子線の違い
  2. 電子線滅菌の実践と滅菌バリデーション概要
    • 滅菌バリデーション概要
    • IQ,OQ,PQ ・プラスチック材料への影響 その他
  3. 無菌性保証とドジメトリックリリース (パラメトリックリリース) の概要

第3部. 放射線照射による高分子材料への影響

(2016年10月19日 14:30〜16:00)

 注射筒、カテーテル、ダイアライザー、薬液移送用ポンプ部品などの医療用機器の滅菌には放射線照射方が広く採用されている。これらを構成する材料には高分子が多用されている。充分な比強度 (重量当たりの強度) を持ち、且つしなやかである高分子はこれらの構成材料としてうってつけである。しかし、高分子など有機材料は金属やセラミックに比べ放射線感受性が高く放射線劣化を受けやすい。  放射線滅菌される高分子材料は原子炉環境や宇宙環境で使用される材料やその放射線環境は異なった点が多く、本講座では、医療機器に適した材料に焦点を当てて解説する。

  1. 放射線照射効果
    1. 放射線の種類
    2. 電子線/γ線と有機材料との相互作用
    3. 主鎖切断と放射線架橋
  2. 高分子材料の耐放射線性
    1. 照射条件と耐放射線性
    2. 種々の高分子の耐放射線性
  3. 放射線滅菌における問題点
    1. 滅菌後の経時劣化
    2. 着色、変色 ・異臭の発生 – 放射線酸化反応
  4. 参考
    1. γ線・電子線照射で放射化は起こるか
    2. 各種の高分子の耐放射線性

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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