第1部 開繊によるCFRTPの機械的特性の向上
(2016年10月7日 11:30〜12:50)
開繊とはどういったものか、開繊によりどの様なメリットが得られるか理解が深まる。また、材料の薄肉化、軽量化、高強度化するためには、どの様に炭素繊維中間材料を用いれば良いか理解が深まる。
- 開繊技術について
- 福井県の特許である開繊技術について
- 開繊炭素繊維基材の樹脂含浸性について
- 開繊CFRPの機械的特性
- 開繊による層の薄層化と内部損傷と強度向上について
- 開繊CFRPの疲労特性 (研究レビュー)
- 開繊CFRPの圧縮特性 (研究レビュー)
- 開繊CFRPの衝撃特性 (研究レビュー)
- 開繊技術を用いた中間成形材料の紹介「OVEXTM」
- OVEX fabric (炭素繊維織物)
- OVEX prepreg (樹脂含浸シート)
- OVEX Semipreg (樹脂付帯シート)
- 「OVEXTM」を用いた材料設計
- 「OVEXTM」を用いた強度・剛性の計算例
- 開繊CFRTPの成形例
第2部 CFRTPの機械的特性と母材樹脂を炭素繊維に含浸させる取り組み
~フィルムスタッキングから現場重合型熱可塑性エポキシまで~
(2016年10月7日 13:35〜14:55)
強化繊維へマトリックス樹脂を含浸させ、繊維と樹脂を一体化させることは複合材料の機械的特性を発揮させる上で非常に重要な技術であると考えています。
CFRTSとは異なる特徴を持つCFRTPを数年扱ってきた中で得られたデータや成形事例をご紹介させていただければと思います。
- 繊維強化複合材料とは?
- 繊維と樹脂の組み合わせ
- なぜ炭素繊維強化熱可塑性樹脂 (CFRTP) が注目されているのか?
- 熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の違い
- 炭素繊維強化熱硬化性樹脂 (CFRTS) とCFRTPの違い
- 母材樹脂を含浸させるための過去の取り組み
- フィルムスタッキング法によるアプローチ
- セミプレグ法によるアプローチ
- 現場重合型樹脂含浸法によるアプローチ
- 各含浸法の機械的特性に及ぼす成形条件の影響
- 断面観察
- ボイド率の測定
- 3点曲げ試験
- 過去の成形事例及び技術紹介
- 成形事例
- 技術紹介
- 本日のまとめ
第3部 リーンスタートアップに適した浜松地域におけるUDテープをベースとした熱可塑性コンポジット技術開発
(2016年10月7日 15:10〜16:30)
新規市場を立ち上げるためには参入障壁を下げて、多数のプレーヤーが活躍できるようにする必要がある。
CFRPの場合もイノベーティブな商品が市場をこじ開け、進化させるが、新しい市場の拡大を進めるのは多数の参入者の試行錯誤、努力であり、市場の拡大がさらに技術水準、市場のインフラ整備などを加速していく。その意味で導入口が重要である。
中小企業を主体とした浜松での事業化研究会では取り組みやすく、実現性の高い技術開発を目指しており、黎明期のスポーツ用品製造に見られる開発のコンセプトが参考となる。
事業化を実現する上では、イノベーティブな商品が期待されるところであるが、用途開発を含む事業、商品企画面と実現性を担保する技術の両面から研究会メンバー様の支援を進めていきたいと思っています。
- 自己紹介
- 「UDプリプレグ」の特徴と活用例
- スポーツ用品における「UDプリプレグ」技術
- 1990年台の熱可塑性複合材料に依るラケット開発における「UDテープ」
- 浜松地域CFRP事業化研究会における熱可塑性樹脂「UDテープ」の具現化
- なぜCFRTP用の「UDテープ」か?
- 研究会で試作したUDテープ製造機概要と特徴
- コンポジット技術利用への参入ハードルを下げるには
- 選択したのは「UDテープ」を裁断したチョップをランダムにコンプレッション成形する方法
- 量産に持っていくためのハイサイクルを実現する生産技術
- UDテープ製造機の改良
- まとめ
- 浜松地域CFRP事業化研究会の今後の方向性とお誘い