本セミナーでは、「かわいい」という感性価値の計測・評価手法について、具体例に基づきわかりやすく解説いたします。
コンピュータやインターネットなどの情報通信基盤が整備した21世紀の高度情報化社会において、日本生まれのゲーム・マンガやアニメーションなどのいわゆるデジタルコンテンツが世界中に広がっている。 一方、従来のものつくりの価値観である性能・信頼性・価格に加え、感性を第4の価値として認識しようという国の取組みもある。 日本生まれのデジタルコンテンツの人気の大きな要因には、高度できめ細やかな技術力と共に、キャラクタ等の「かわいさ」があると考え、日本の人工物 (工業製品やサービス) が世界的競争力を持つための感性価値として「かわいい」に着目し、物理的属性との関係を系統的に計測・評価する研究を約10年間行ってきた。 今回は、研究を始めた経緯、文化的背景から紹介を始め、かわいい形、色、大きさ等に関する系統的な計測・評価の結果や、生体信号による「かわいい感」の計測事例等を紹介する。