第1部 GMPに対応したスケールアップ/プロセス最適化と成功率を上げる為の開発工程の工夫 ~具体的事例を題材とした考察
(2016年9月28日 10:30~13:00)
低分子医薬品開発におけるプロセス化学の役割について考察する。
また、実際のスケールアップ事例としてビタミンE誘導体及びビタミンD誘導体の合成研究事例について紹介するとともに、スケールアップにおけるポイント及び危険性評価等についても言及する。
- 中外製薬の紹介
- 経営戦略、領域戦略
- 開発・生産拠点
- 医薬品開発におけるプロセス化学の役割
- プロセス化学の守備範囲
- 開発過程における視点
- 開発研究事例 ( BO-153 )
- 開発初期製法と問題点
- 工業的製法
- 開発研究事例 (OCT)
- 開発研究事例 (ED-71)
- 開発初期製法と改良製法
- スケールアップにおけるポイント
- 単位操作毎のトラブルのまとめ
- 開発初期におけるポイント
- 危険性評価について
- 過去の重大事故の紹介 及び危険性評価事例
- 危険性実験デモ (ビデオ)
第2部 変更・逸脱対応をふまえた原薬製造パラメータ設定/許容値幅検討と開発段階に応じた変更管理
(2016年9月28日 13:50~16:20)
原薬の品質、収率に影響を及ぼす変動要因には反応温度、反応時間、pH、撹拌効率など反応プロセスの変更から設備の変更、原料メーカーの変更等様々なファクターがある。ICH Q7で「重要なパラメータ・特性は、通常、開発段階中に又は実績データにより確認し、再現性のある作業に必要な範囲を定義すること」とされている。
パラメータの設定を誤ると、商用生産開始後の逸脱の原因になりやすく、変更管理が大変になるケースが多い。実際のパラメータの設定方法、許容値幅の考え方を開発初期段階から前臨床試験、臨床試験、申請、商用生産とそれぞれの段階に応じた例をもとに説明する。
- 変更と変更管理について
- 変更管理に関する法的規制
- 承認事項の軽微な変更の範囲
- 変更管理の手順
- 開発段階に応じた変更管理の考え方
- 原薬の品質特性に影響を与えるおそれのあるパラメータの確認と注意点
- 原薬に求められる具体的な規格項目とパラメータの関係
- 温度、時間、pH、撹拌効率、その他
- パラメータの設定の仕方、許容値幅の考え方、設定、管理方法
- パラメータを設定するための効率的な実験方法
- 実例をもとに
- 変更・逸脱の事例 (実際に経験した例から)
- 設定したパラメータからの逸脱は絶対に避けるべき部分であるが、避けられないケースもある。
原料メーカー、中間体委託先での変更部分、その他、実験では予測できなかった逸脱事例も含めて説明する。
- 医薬品原薬の同等性を決める二つの主な要因 (不純物プロファイルと物理的特性) について
(事例をもとにした不純物プロファイル、結晶多形等の考え方)
- 製造設備の変更と原薬の同等性評価
- 原薬、中間体製造の委託先の変更、注意すべきポイント
(製造監査、立会いのポイントについて)
- 技術移転の留意点
- 逸脱の事例 (震災での経験から) 、対応策、考え方
- その他