第1部 ハードコート用UV硬化樹脂の特長と応用展開
(2016年9月27日 10:00〜11:15)
今日、表示パネル表面には、防眩、反射防止、帯電防止といった高度な機能を併せもつUVハードコートされた各種フィルムが装備されている。また、成型可能なフィルムにハードコート処理を施した伸びるハードコートの需要も高まっている。
UVモノマー、オリゴマーは硬化による収縮が大きい為基材への密着不良及びフィルムの変形を引き起こしてしまう課題があり、その課題を解決するためにUV硬化型アクリル樹脂の用途展開の可能性がますます広くなってきている。
本講演では、UV硬化型アクリル樹脂の合成法や特長及びその物性の応用展開について紹介する。
- UV硬化技術
- UV硬化の目的
- 使用用途
- UV硬化型モノマー、オリゴマー
- 種類
- 特長
- UV硬化型アクリル樹脂の合成
- ラジカル重合の合成例
- マクロモノマーの合成例
- UV硬化型アクリル樹脂の合成
- UV硬化型アクリル樹脂の設計の幅
- UV硬化型アクリルウレタン樹脂の設計
- UV硬化型アクリル樹脂の性能、評価
- 硬度、タックフリー性、伸度
- デュアルキュアの例
- 低収縮による低カール化
- 耐SW性を向上させた例
- 伸びるハードコートの設計処方
- 加飾フィルム、及び光学フィルム等への応用展開
- 機能性UV硬化型アクリル樹脂の設計
- 高屈折率、撥水性、帯電防止
第2部 UV硬化型ハイブリッドハードコート材の設計、高機能化と特性評価
(2016年9月27日 11:25〜14:10) (昼食休憩を含む)
ハードコート剤は、電子材料、自動車部材やディスプレイ材料の表面保護やガラス代替材料として幅広い分野で益々重要な工業材料となっている。また、各種 用途に適した機能化が求められ、高機能ハードコート剤の開発が盛んに行われている。
ここでは、種々のハードコート剤の原材料、調整法、特徴および材料設計 について概説し、代表的なハードコート剤であるUV硬化型ハードコート剤の高機能化について、基材への密着性、カール防止 (低収縮化) および柔軟性付与 (耐衝撃性の向上) の考え方や方法を中心にわかりやすく説明する。
- ハードコート剤の概要
- ハードコート剤の種類と特徴
- 有機ハードコート剤
- 無機ハードコート剤
- 有機-無機ハイブリッドハードコート剤
- ハードコート剤原料と機能
- ハードコート剤開発の考え方 (開発方針)
- ハイブリッドハードコート剤の分子設計
- UV硬化型ハイブリッドハードコート剤の調整法
- ゾル – ゲル法
- 微粒子 (シリカゾル) 法
- ハードコート剤の特性評価
- 膜厚
- 表面硬度
- 密着・接着性
- 耐熱性
- 透明性
- 耐摩耗性・耐擦傷性
- 耐候性
- 柔軟性 (耐衝撃性)
- ハイブリッドハードコート剤の高機能化
- 透明性
- 基材への接着・密着性
- 柔軟性 (耐衝撃性)
- カール・低収縮性
- 耐摩耗性
- 屈折率
- 反射防止膜
- 防曇・防汚性
- 親水・撥水性
- 帯電防止機能
第3部 UV硬化型ハードコート剤の設計と基材密着性
(2016年9月27日 14:20〜15:35)
UV硬化性のハードコート剤について、材料の特徴と選択のポイント、コーティング剤として求められる機能性とその設計について解説する。
また、高硬度化に際して問題となり易い密着性の維持・付与について基本的な考え方と対策についても併せて紹介する。
- UV硬化システムと構成成分
- 熱硬化システムとUV/EB硬化システムの比較
- UV/EB硬化システムの特徴と課題
- 材料の設計
- 反応性オリゴマー
- 合成方法
- 特徴・物性
- 反応性モノマー
- 合成方法
- 低PII (皮膚刺激性) 化の方法
- 機能性付与モノマー
- 光開始剤
- 開裂型光開始剤
- 水素引き抜き型光開始剤
- 応用展開
- UV硬化型ハードコートに求められる機能
- 基材密着性について
- 密着性について基本的な考え方
- 改善方法
第4部 UV硬化型ハードコートの設計
- ガラスに迫る表面硬度と柔軟性の付与 -
(2016年9月27日 15:45〜17:00)
- ハードコート材料の展開
- 市場ニーズ
- ハードコート用材料の種類
- 有機系材料の構成
- 有機・無機ハイブリッド系材料の構成
- 必要特性
- 耐擦傷性
- 硬化収縮の抑制
- 柔軟性付与
- 事例紹介
- ハードコート材料
- 高硬度タイプ
- 成型タイプ
- インモールド成型用
- 真空成型用
- 高屈折率タイプ
- 高耐熱タイプ