近年、高性能蓄電池であるリチウムイオン二次電池の大型化が進められている。大型化には安全性の向上が重要であり、それには、固体電解質を用いることによる二次電池の全固体化が非常に有効である。優れた全固体電池の汎用化のためには、固体電解質に付随した課題を解決しなければならない。
本講演では、固体電解質バルクのリチウムイオン導電性および電気化学的特性に加え、電解質粒子間、電解質 – 活物質界面でのイオン移動抵抗といった課題とその研究について具体例を交え解説する。
- リチウムイオン二次電池とその固体化
- 二次電池の現状と課題
- リチウムイオン二次電池の現状と課題
- 次世代二次電池
- 全固体電池とは
- 全固体電池の概要
- 全固体電池の課題
- 固体電解質
- 研究開発の歴史
- 固体電解質の種類と特徴
- 無機固体電解質
- 酸化物系固体電解質
- 硫化物系固体電解質
- ハロゲン化物系固体電解質
- 固体電解質 – メソポーラスコンポジット
- 固体電解質の評価
- イオン導電率測定
- 交流インピーダンス法
- 電気化学測定
- 輸率測定
- 固体NMR
- 固体電解質の粒界・界面抵抗
- 粒界抵抗の例とその低減
- 活物質 – 電解質界面抵抗
- 固体 – 固体界面
- 活物質表面処理
- 全固体二次電池の作製と評価
- 全固体電池の構成
- 薄膜型固体電池
- バルク型固体電池
- 硫化物系固体電池
- 酸化物系固体電池
- ハロゲン化物系固体電池
- まとめと展望