リスクベースドモニタリングの本質

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プログラム

基調講演『医薬品開発においてわが国に期待される役割と課題 – グローバルな視点から – 』

(2016年9月14日 10:30~11:30)

ICHをリードしてきたわが国の国際的な存在感が急速に薄れてきている。なぜなのか?近年、医薬品をめぐる環境は国際的に急激に変化している。その中で、欧米の製薬企業は生き残りをかけて変革を試みている。わが国には世界の新薬開発の一翼を担うことが役割として期待されているが、その期待に応えられるのか、わが国独自のやり方に固執しすぎていないか等、わが国の進むべき路は何かを考える。

セッション1 『リスクに基づくモニタリング (RBM) の本質 :目標設定を誤っていないか?』 (2016年9月14日 12:15~14:30)

ICH-GCPの約20年ぶりの改定が進められている。倫理性、科学性の2本柱で構成されていたICH-GCPに「効率」という第3の柱が追加されたように見える。RBMの実装にあたり「効率」を目先の目標に据えることがRBMの誤った実装につながってしまう。本稿では、RBMが健全な形で導入できるために必要なRBMの本質の理解を目指す。

  1. 「当たり前品質」と「魅力的品質」
  2. 出口管理とプロセス管理
  3. RBMの究極の目標
  4. 治験参加施設の責任
  5. 施設のプロセスに質を作りこむ (Built-in Quality)
  6. 治験の質とは?
  7. クリティカルなデータとは?
  8. 無駄なデータ収集は罪深い
  9. 中央モニタリングの役割
  10. 施設の品質管理と中央モニタリング
  11. ALCOA再訪
  12. モニタリング計画のあるべき姿
  13. 施設が自ら率先して行う品質管理

セッション2 『Risk Based Monitoring (RBM) におけるデータマネジメント』

(2016年9月14日 14:45~16:45)

  1. Traditional modelとRBM modelの比較
    • RBMにおいて、どのような体制、手順、文書が必要となり、データマネジメント業務がどのように変化するのか、従来のデータマネジメントのモデルと比較して解説する。
      演者の実際の経験からRBMのモデルを説明する。
  2. プロジェクトにおけるリスクの特定と文書化
    • RBMでは、プロジェクト開始時にリスクを特定し、リスクに応じたDMのアクションを設定する必要がある。
      プロジェクトにおけるリスクをどのように特定するかについて概説し、代表的なリスクについて紹介する。
  3. データクリーニングの実施と注意点
    • RBMの特徴の一つは、EDCデータの状態をタイムリーに捉え、分析し、必要なアクションをトリガーすることで、試験の運用の過程で変化していくリスクに対応することが可能となる点である。それを実現するためには、医療機関でのタイムリーなデータ入力、臨床、DMからの迅速なクエリー発行、回答が必要となる。
      RBMを成功させる上でのデータマネジメントの視点から注意点を説明する。
  4. 実際のRBM試験から学んだこと
    • 2本のRBM試験の構築、運用を通して得られた学びおよび今後の課題を紹介する。
      タイムリーにデータクリーニングを進めていくためには、CRAに対して様々なレポートを提供して進捗をfacilitateしていく必要があること、DMではデータクリーニングの状況を頻繁に監視し、遅延が見られる場合には働きかけを行うこと等、データマネジメントとモニタリングが、従来と同様に一体となった治験の実施が試験の品質を確保するために重要であることを説明する。

会場

三田NNホール&スペース
108-0014 東京都 港区 芝4丁目1番23号
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