波長変換材料の開発と耐久性向上技術

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本セミナーでは、波長変換用材料 (イオン液体ゲル、有機分子) の開発事例から、 光の短波長化技術と応用先で想定される要求特性について詳解いたします。

日時

中止

プログラム

第1部 透明かつ不燃な“光アップコンバージョン (光の短波長化) ゲル”の開発とその特性

(2016年9月12日 13:20〜14:30)

 “光の短波長化 (光アップコンバージョン) ”は、従来、高強度なレーザー光以外は有意な効率で行えないものであった。  近年、光機能をもつ有機分子を組み合わせることで、自然太陽光のような非コヒーレント光 (非レーザー光) に対し、有意な効率 (数~10%以上) でこれを行うことが可能となってきている。このような「光の短波長化技術」は、従来は考えられなかった様々な光応用を可能にすると考えられ、重要である。  しかしながら、応用に適する形態、特に高い安定性と耐久性を有する試料形態については、これまで必ずしも追究されてこなかった。  本講演では、本技術の意義、背景、原理を説明し、続いて、最近講演者らが世界に先駆けて開発した「透明、不燃、不揮発な光アップコンバージョン・ゲル」の性質と特長について説明する。  最後に、本技術の課題と展望を示す。

  1. 光のアップコンバージョン (UC、光の短波長化) とは何か?
    1. 光アップコンバージョンの意味
    2. UCの多彩な応用可能性
    3. 実施形態の例
  2. 本研究で用いるUCの原理
  3. 従来の方式と報告、その問題点
  4. イオン液体を用いたサンプルの開発
    1. 着想と予想された困難
    2. 試料の経時安定性メカニズムの検証と提案
    3. 試料形態の例と自然太陽光への適用デモ
  5. ゲル形態の光アップコンバーターの開発
    1. 基本的性質
      • 形態安定性
      • 耐火安定性
      • 工学透明性
    2. 発光特性のゲル化剤濃度依存性
    3. 本試料の特長:直感に反した分子輸送特性
  6. まとめと展望

第2部 有機分子を用いた波長変換材料の開発と太陽電池、バイオ・医療分野への応用可能性

(2016年9月12日 14:40〜16:20)

 高出力のレーザーを用いることなく高いエネルギ状態を生み出す三重項 – 三重項消滅によるアップコンバージョンについて概説し、種々のマトリックスを用いた太陽電池やバイオ分野への応用を解説する。

  1. はじめに
    1. アップコンバージョンとは
    2. 三重項 – 三重項消滅
  2. 疎水化DNAを用いたアップコンバージョン
    1. 機能材料としてのDNA
    2. 疎水化DNAによる高効率化
  3. 太陽電池への応用
    1. 高分子薄膜
    2. オルガノゲル
  4. バイオイメージングへの応用
    1. 近赤外光を用いたイメージング
    2. 高分子ミセル中でのアップコンバージョン
  5. まとめ

会場

株式会社 技術情報協会
141-0031 東京都 品川区 西五反田2-29-5
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