本セミナーでは、波長変換用材料 (イオン液体ゲル、有機分子) の開発事例から、 光の短波長化技術と応用先で想定される要求特性について詳解いたします。
(2016年9月12日 13:20〜14:30)
“光の短波長化 (光アップコンバージョン) ”は、従来、高強度なレーザー光以外は有意な効率で行えないものであった。 近年、光機能をもつ有機分子を組み合わせることで、自然太陽光のような非コヒーレント光 (非レーザー光) に対し、有意な効率 (数~10%以上) でこれを行うことが可能となってきている。このような「光の短波長化技術」は、従来は考えられなかった様々な光応用を可能にすると考えられ、重要である。 しかしながら、応用に適する形態、特に高い安定性と耐久性を有する試料形態については、これまで必ずしも追究されてこなかった。 本講演では、本技術の意義、背景、原理を説明し、続いて、最近講演者らが世界に先駆けて開発した「透明、不燃、不揮発な光アップコンバージョン・ゲル」の性質と特長について説明する。 最後に、本技術の課題と展望を示す。
(2016年9月12日 14:40〜16:20)
高出力のレーザーを用いることなく高いエネルギ状態を生み出す三重項 – 三重項消滅によるアップコンバージョンについて概説し、種々のマトリックスを用いた太陽電池やバイオ分野への応用を解説する。