臨床試験では欠測が生じます。欠測は正しく取り扱う必要があり、そのためにはEstimandを明確に設定する必要があります。注意深く欠測と取り扱うことができれば、臨床試験の結果の妥当性は大幅に向上します。本セミナーでは、臨床試験における欠測の取り扱い、およびEstimand設定のポイントについて、数式を極力使わずに分かりやすく説明します。欠測の取り扱いとEstimandを正しく理解すれば、臨床試験の妥当性を高めることが出来るともに、臨床試験を計画するときの重要事項をより明確に理解できるでしょう。
- 欠測
- 欠測とは
- 欠測が引き起こす問題
- 経時測定データと欠測の単調性
- 欠測の分類
- 共変量に依存するMAR
- 欠測と打ち切り
- Estimand
- Estimandとは
- 試験の目的とestimand
- 有効性と有用性のestimand
- Estimandの代表的な分類
- 治療後追跡と後治療
- Estimandと打ち切り
- 代表的な欠測の取り扱いと問題点
- 完全例解析 (complete case analysis)
- 可能性解析 (available case analysis)
- 単一代入法 (single imputation)
- 多重代入法 (multiple imputation)
- MCMC法に基づくアプローチ
- FCS法に基づくアプローチ
- その他のアプローチ
- 尤度に基づく解析法
- MNARを仮定した解析法
- 選択モデル (selection model)
- Diggle-Kenwardモデル
- 感度分析の方法
- パターン混合モデル (pattern-mixture model)
- 多重代入法に基づくアプローチ
- 混合効果モデルに基づくアプローチ
- プラセボ多重代入法と感度分析
- 共有パラメータモデル (shared parameter model)
- その他の方法
- Restrictiveモデルとinclusiveモデル
- Analytic roadmap
- 欠測の取り扱い
- 欠測を低減させるための工夫
- 試験デザインの工夫
- データセンターが行う工夫
- 施設が行う工夫
- 欠測の取り扱いの実際
- 各種ガイダンス上の取り扱い
- Estimandに基づく手法選択
- 解析用ソフトウェアと
- まとめと質疑応答