実用 機械要素の使い方

機械要素とはどの機械にも共通して使われるボルトナット、軸受、歯車などの汎用部品です。従来「機械要素設計」というと、その構造・原理・強度計算などの解説が主体でしたが、それは学校の教科書に譲って、本セミナーでは講師の設計経験からよく使われる要素部品の使用上、取付け上の注意点やコツをまとめました。 　たとえば、「ボルトに剪断をかけるな」、「ボルトは共締めを避けよ」などについて具体的に解説します。また、多品種少量生産時代の昨今、機械製作に欠かせない溶接の注意点やコストダウンの要領を解説し、機械の運動を支える各種軸受の使用上の留意点を解説し、流体の漏洩を防止するシール部品の使い方を説明します。また、動力源としての電動機使用上の留意点から電気制御の考え方まで、機械設計者として身に着けておきたい基本的な知識をまとめました。 　機械設計を志す若手技術者の参加をお勧めします。

• はじめに
  • 機械を構成する部品
  • 機械要素の定義と種類

1. 第1章 ボルト・ナット
   1. ボルトの種類
   2. ボルト・ナットの強度区分
   3. ボルトに剪断をかけるな
   4. ボルトの共締めを避けよ
   5. 細目ねじをどう使うか
   6. 左ねじの使い方
   7. 六角穴付きボルトの使い方
   8. ねじの緩み止め
   9. 座金の使い方
   10. メ モ
2. 第2章 溶接接合
   1. 材料取りの工夫
   2. 鋼材企画の標準寸法
   3. よく使用される鋼材の材質
   4. 隅肉溶接にもっていく
   5. 部材の位置決め
   6. 二番を重ねるな
   7. 溶接部品の機械加工
   8. リブで剛性向上をはかる
   9. 曲げ加工を併用する
   10. 鋼材の刃を見せるな
   11. 溶接部品図作成上の留意事項
3. 第3章 軸受
   1. 軸受の種類
   2. 転がり軸受の呼び番号
   3. 深溝玉軸受の保護形式
   4. 玉軸受の寿命計算
   5. 内輪外輪の固定法
   6. 自由側と固定側
   7. ベアリング抑えの設計
   8. 針状コロ軸受
   9. スラスト玉軸受
   10. 円すいコロ軸受
   11. すべり軸受
   12. 軸受の与圧
4. 第4章 軸
   1. 軸の設計規格
   2. 軸の二面取り
   3. 軸の切欠き
   4. 軸の面取り
   5. センター穴の処理
5. 第5章 歯車
   1. 歯車の種類
   2. インボリュート曲線
   3. 歯車の転位
   4. 転位歯車の使い方
6. 第6章 チェーン、ベルト
   1. ローラーチェーン
   2. チェーンテンショナー
   3. シェアピン
   4. トルクリミッター
   5. Vベルト
   6. タイミングベルト
7. 第7章 Oリング
   1. Oリングの形状と特徴
   2. Oリングのシール原理
   3. Oリング材質の選定
   4. Oリングみぞの設計
   5. バックアップリング
   6. PTFE製Oリング
8. 第8章 オイルシール
   1. オイルシールの形状と種類
   2. オイルシールのシール原理
   3. オイルシールの選定
   4. 取付け部の設計
9. 第9章 メカニカルシール
   1. メカニカルシールの形状と種類
   2. メカニカルシールのシール原理
   3. メカニカルシールの選定
10. 第10章 電動機
    1. 電動機の回転原理
    2. 誘導電動機の回転数
    3. 電動機の取付け方式
    4. 電動機の保護形式
    5. 電動機の枠番
    6. 電動機の変速方式
    7. 電動機の減速
    8. 電動機の回転方向
    9. 電動機の起動方式
11. 第11章 シーケンス制御
    1. 機械制御の種類
    2. 電磁継電器
    3. 自己保持回路
    4. 機械の起動回路
    5. 電動機の正逆回転の制御回路
    6. 電動機のスターデルタ起動回路
    7. プログラマブルコントローラー (PLC)
12. 第12章 機械の防錆処理
    1. 金属の素地調整
    2. 塗料の種類
    3. 色彩の表示 (マンセル記号)
• 付録 機械設計の事例
  1. ターンテーブルの概要
  2. ターンテーブルの組立図
  3. 溶接部品図 (ギアボックス)
• 質疑応答