1970年から1980年代にかけて高分子材料の難燃化技術が大きく進歩し、最近ではノンハロゲンによる難燃化技術など環境対応技術も開発されつつある。現在知られている方法を用いれば、大抵の高分子材料を難燃化可能である。但し高分子材料に求められる他の機能を犠牲にしない、という条件がつくと途端に問題が難しくなる。
本講座ではそのような問題解決に取り組む技術者に高分子の難燃化方法の考え方を提案するとともに混練プロセスについても解説する。
- 高分子の難燃化技術概論
- 歴史から見た高分子の難燃化技術
- 特許から見た高分子の難燃化技術
- 主な業界の対応
- 難燃性高分子の環境負荷
- 火災時の生成ガス
- 火災時の発煙
- 高分子の難燃性評価技術
- 主な燃焼試験法とその特徴
- 酸素指数測定装置
- UL燃焼試験
- コーンカロリメーター
- その他の評価法
- 高分子の難燃化手法
- 主な難燃剤の種類と特徴
- 臭素系難燃剤について
- ノンハロ系難燃剤の設計
- 溶融型システム
- 炭化型システム (イントメッセント系システム)
- 新技術をどのように開発するのか
- 環境対応PC/ABSの開発事例
- 熱伝導樹脂の開発事例
- まとめ